羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

向き合う強さ 千歳くんはラムネ瓶のなか2

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2巻は表紙の通り、悠月が恋に目覚める。


悠月がストーカー対策に千歳と偽の恋人関係を結ぶ。

ミステリアスな悠月を掘り下げるのが早いのは挑戦的だと思います。後回しよりは早いおちにやっといて、千歳メンバーの女性面々に刺激を与えるんですかね。


クールで冷めた面をもつ悠月が過去に味わった苦渋が甦り、弱さを見せるが、千歳に励まされ、自分を強く保つようになれた。


偽の関係だったが、本当に好きになる。好きが分からなかった悠月が千歳に恋を知って、彼女がどうなっていくのか楽しみ。

悠月の心の動きを見事に描写されていて、彼女が好きになりました。


そして、千歳は身を切って誰かを守るというのがどうやって身につけたのか、どこまで貫けるねか、女性面々とどう付き合っていくのか、気になりました。

愛を育てる ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝

KAエスマ文庫 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝


映画を観たら読みたくて仕方がなかったです。ただ、映画の内容は前半のみ収録で、後半の話が読みたい!続巻で収録されるのを期待します。


外伝ということで、ベネディクトやカトレアの掘り下げが入ってて、2人へ抱いていた印象がまるっきり違ったように思う。上手くアニメに落とし込んでるなと。

キャラを深く知れて、これぞ短編の醍醐味。



そして、ヴァイオレットの気持ちの変化が著しい。ギルベルトと逢引を重ねて、どんどん愛を深めていってほしい、ご馳走さまです。


続巻が読みたいです。


成長の間 七つの魔剣が支配するⅣ


七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)


二年生編に入り、1年経ったことにより成長した姿を見せるオリバー達面々。

小休止のような日常やこの世界の性について、これからハードルが上がっていく授業。

シェラの例のシーンはビックリ。笑

次からの嵐の前の静けさみたいな一冊だった。


そして、オリバーが次に復讐する相手が決まったので、ダークな姿を見たい。焦らし過ぎて待ちきれない。

ただ、このままだと1年に1人ペースだけど、どうなるか。

オリバーが焦ってきて、しくじりそうな気もしてくる。


思ったより、オリバーの心も未熟なのかな。

天才の悪戯 天才王子の赤字国家再生術5 〜そうだ、売国しよう〜

天才王子の赤字国家再生術5~そうだ、売国しよう~ (GA文庫)


すっかり軌道に乗ってくれて嬉しいです。

今回もウェインの思惑通りにいかないことがあり、笑える。天丼ですけど、何度やっても笑えるのは作者の手腕が優れている証だと思う。もっともっと読みたくなる国家運営譚です!


そして、格上の相手に対しても今までと変わらない態度で、はめ殺していて、頼もしい。ウェインが使った策は悪役みたいだけど、ウェインだから許される感じがある笑

だが、これまで通りにいかない相手に対してどうなるか。



そして、ウェインが内に飼ってる獣の正体が気になります。


男の葛藤 空の青さを知る人よ Alternative Melodies

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空の青さを知る人よ、しんのと慎之介視点から描いたスピンオフ作品。


個人的に映画で感情移入した2人を文章で心情を分かるのは助かります。

18歳のしんのが1人になって、考えてたことや、あかねへの想いが切ない。しんのが物語を動かすきっかけになっていただけに、最後スッキリして去ってくれて良かった。

31歳の慎之介は映画でも、小説でもうじうじして、本当にしんのだったのか疑わしい。だが彼なりにどうすればいいのか迷っていて、そんな彼も過去を吹っ切れて良かった。あかねを幸せにするために、頑張ってほしい。


物語を別角度から見れたので、映画と原作小説に触れた人はこのスピンオフも読んでほしいです。


自分は13年前の自分に胸を張って、前に進んでいると言えるのか考えさせられます。しんのみたいな生き方に憧れる。

迷ったら空を見よう 小説 空の青さを知る人よ

小説 空の青さを知る人よ (角川文庫)


映画原作小説。
あおい目線の物語。
映画観ていて、あおいが悩んで、迷ってた描写を文章で読みたいと思ったので、読めて良かった。

基本的に映画からは外れないので、さらさら読めます。あおい目線が大半で、慎之介視点も少しあったので、補足できました。

映画よりはギュッとまとまってるので、読んで気になった人は映画を観てほしいなと思います!

人生で停滞を感じたら読みたくなります。

過去と今の名探偵 紅蓮館の殺人

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ)


最近、館のミステリーにハマりそうだったので、発売されたタイミングが良かったです。


山中の館が舞台となっていて、外からは山火事、館の中には連続殺人鬼が潜んでいる。二つの脅威が迫ってくる中、主人公であるワトソン役・田所と友人でホームズの葛城が事件に挑む。


名探偵の宿命と戦う葛城には重い事件となって、葛城の側にいようとする田所には未熟さを突きつけられる、ビターな終わりかたとも言えますが、とても良いミステリーだったのではないだろうか。ところどころで、ん?とはなったが。


現名探偵・葛城と前名探偵・飛鳥井の推理合戦と思いきや、過去の事件も絡んできて、複雑な心理合戦になっていたとは驚き。だから、すんなり犯人突き止めて終わりにならなかったわけだ。



館、名探偵が好きな人には刺さる作品だと思いました。