羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

塀の中の美容室

塀の中の美容室 (ビッグコミックススペシャル)

原作が気になっているが、中々手を出せてなかったが、良い表紙のコミカライズを見つけて漫画ならと思い、読みました。

設定的に構えてしまいましたが、読み始めたらガラッと印象が変わりました。

悩める人達が刑務所内の美容室で美容師の小松原に髪を切ってもらいながら、話をすることで悩みを解消していく。

読みやすくてスラスラ読み進めました。

罪を犯した小松原の暗い過去が最終話で明かされて、彼女自身も悩みも掘って、スッキリとした終わりでした。

 

原作を読みたくなりました。

 

第24回文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞!

女子刑務所の中に、
“受刑者が一般客の髪を切る”美容室がある。
美容師は、重い罪を犯した者。
だけどそこには、いつも青空があった――

服役中に美容師となった小松原葉留は、
女子刑務所内の美容室で、一般客の髪を切っている。

天井から壁まで青空が描かれた
その美容室を訪れる者は、
小松原がもたらす静かな時間に
いつしか心を洗い流され……

小松原はなぜ、美容師として鏡の前に立つのか。
客たちはなぜ、そこで髪を切るのか。

『アルティストは花を踏まない』の新鋭が贈る、
ひとりの受刑者と、社会を生きる女たちの
あたたかな再生の物語。

空はどこまでも、青く、深く。
誰の上にも、きっと――

描き下ろし美麗カラーイラストも収録!

2021年3月、第24回文化庁メディア芸術祭にて
優秀賞を受賞した話題作!

我が家の問題

我が家の問題 (集英社文庫)

 

家族小説として、読んでいて感情移入してしまうお話ばかりでした。

タイトルの通り、家庭に潜む問題をテーマにしていました。ユーモアのおかげで気楽に読めますが、考えてみるとピンチと隣り合わせなのに気づき、ヒヤリとなります。

夫婦の価値観の違い、両親の離婚、おかしくなった夫、などなど、悩ましいものばかり。

生きていたら色々あるし、各家庭それぞれの問題がある。それでも生きていくしかない。問題と折り合いをつけていく、登場人物の心境の変化は読み応えがあります。

 

 

夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し―「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが―「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。

教室に雨は降らない

教室に雨は降らない (角川文庫)

 

前から気になっていたが、ようやく読めました。

小学校を舞台にした日常の謎。制限がかかりそうな設定ですが、上手く謎を作っていて、真相が気になる短編集でした。

子供や親、教師、教室、学校というのは様々な悩みや問題が生まれる場所だなと。

悩む人に寄り添った作品でした。

また、各話の落としどころや会話に、ちょっとした軽さがあって、好みでした。

完全な解決というのがなくとも、心に届くサポートを行うというのは良いですね。

 

家庭と学校の闇を照らす、希望の連作ミステリー!

森島巧は公立小学校で音楽の臨時講師として働く23歳。音楽家の親の影響で音大を卒業するも、流されるように教員の道に進んでしまう。腰掛け気分で働いていた森島だが、学校で起こる予想外のトラブルに巻き込まれていく。モンスターペアレント、いじめ、無気力教師、学級崩壊。子どもたちのSOSサインを見抜き、手探りで解決していく中で、彼が見つけた真実とは? 曇りがちな私たちの心を晴れやかにする、希望の連作ミステリー。

税金で買った本(6)

税金で買った本(6)

 

石平が図書館職員として成長している。だけど、まだ未熟さがあるのが好き。

今回は移動図書館にスポットが当たっていて、中々図書館に行けない場所にトラックで本を運んで、子供や高齢者に本を読む機会を生むのは大切だなと。

 

クレーマーに関してはどこでも、いる感じがしますが、対処方法として不器用だけど石平がやった方法は良いね。

クレーマーのおじさんも背景があって、そこに触れるのは優しい。

あと、図書館利用者の悩みにも寄り添っている職員の姿勢も良い。

 

シリーズとして安定してきたなと。

 

小学生ぶりに訪れた図書館でアルバイトをすることになったヤンキー・石平くん。車に乗ってさまざまな地域に図書館の本を届けたり、理不尽なクレーマーと対決したり、今日も働きながら色んなことを学んでいます!
ベストセラー作家からも絶賛の声多数! 話題の「移動図書館編」を収録した図書館お仕事漫画、第6巻!

薫る花は凛と咲く(7)

薫る花は凛と咲く(7) (マガジンポケットコミックス)

 

凛太郎が友人達にケーキを振る舞うのは良い光景でした。また、父に語った凛太郎の本音はとても立派なもので、父の反応はおかしくない。見た目で怖がられるけど、中身は素晴らしいんだよ。両親が優しいからこそ、今の凛太郎がある。

また、薫子が凛太郎の中身を理解しているのが堪らない。

 

今回は夏沢の掘り下げだったり、凛太郎の友人達の初対面などのエピソードがあり、男同士の友情も描かれていて良かったです。

また、夏沢と保科さんの距離は似たもの同士みたいで見ていたくなります。

 

薫子のバイト姿は新鮮でした。

薫子と凛太郎の関係が他者に認められるのは、そうだろうと頷くしかないです。

お似合いな2人です。

 

底辺男子校・千鳥高校に通う紬 凛太郎と、お嬢様校・桔梗女子の和栗薫子。付き合うこととなった思い出の夏休みも終わりが近づく頃、凛太郎の友人・夏沢 朔の誕生日会が開かれることに。日頃の感謝を込めて、ケーキを手作りすることを決意した凛太郎だが、初めて友人に贈るケーキに緊張する中、皆の反応は……!?

愛蔵版〈古典部〉シリーズI 氷菓・愚者のエンドロール

愛蔵版〈古典部〉シリーズI 氷菓・愚者のエンドロール

 

米澤穂信先生を知るきっかけとなった古典部シリーズ。それが単行本として、新規小説を加えて発売されるなんて嬉し過ぎます。

素晴らしい1冊になっていました。

氷菓愚者のエンドロール、プールサイドにて、クリスマスは箱の中、受賞のことば、エッセイ、古典部シリーズが好きな人は買って、読んで、保存して欲しい。何度でも読み返せるから。

何度読んでも登場人物の青春模様に入れるのは素敵です。

氷菓愚者のエンドロールなんて、アニメや文庫、コミカライズで中身知っていても味わえるのは、よく練られている証なのかなと。

 

 

著者デビュー20周年記念出版。青春ミステリの金字塔シリーズが愛蔵版に!

古典部〉シリーズ第1作『氷菓』と第2作『愚者のエンドロール』を1冊に合本し、函入り単行本として刊行します。
アニメオリジナルエピソード「持つべきものは」を小説化した「プールサイドにて」、投稿版「氷菓」刊行の際に別の謎と差替えられた暗号ミステリ「クリスマスは箱の中」を新規小説として収録します。

その着せ替え人形は恋をする(10)

その着せ替え人形は恋をする 10巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)

 

アニメ第2期おめでとう。

楽しみに待ってます。

 

さて、内容としてはジュジュさまの悩める心理がコスプレイヤーとしては切ないもので、引っ込みたくなることもあるよなと。

レイヤー同士の真面目な話し合い、軽い話し合いは惹き込まれるものがありました。

やりたいことをやって、好きなものを好きという、簡単な様で難しいのがわかる今巻でした。

 

あとは、五条くんと海夢の関係も焦ったいが、海夢の中で気持ちが膨らみすぎて爆発しそうです。

本気だからこそ、怯えてしまうのはリアルだなぁ。

五条くんはいつ海夢の気持ちに気づくのかなと。

 

ジュジュさまっ♡ いきなり電話してすみませんっ♡
コスプレイベントで関わった“先輩たち”と再び”合わせ“をする事になった海夢(まりん)と新菜(わか・な)。その作品はホラーゲーム『棺』。”合わせ“に必要な人数を集めるために海夢(まりん)が誘ったのは、まさかのあの人…!