羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

君は月夜に光り輝く +Fragments

君は月夜に光り輝く +Fragments (メディアワークス文庫)


まさかの続巻。


映画を控えているときに発売ということで、映画の為に出されたように思ったが、半分くらいは電撃文庫magazineに連載されてたものでした。知らなかった…


卓巳や香山のその後の姿やまみず目線の話を読めて嬉しかったです!


卓巳はちゃんとまみずの死を無駄にしないように生きていて、何より。

香山は卓巳とは対照的でただ堕落しきっていて、辛さがあった。

卓巳と香山は互いにまみずに惚れた同士だが、些細なことで道を違えてしまったなと。ただ、最後は香山も前に?向けたようで良かった。


まみずが卓巳を意識し始めたタイミングが気になってたので、知れてホッとしました。



良い後日談でした。

君は月夜に光り輝く

君は月夜に光り輝く (メディアワークス文庫)


3月15日から映画が公開されるということで、改めて読み直しました。


1回読んだのは丁度2年前ぐらいで、内容を忘れてましたので再読して良かった。

1回目読んだ時はあまり印象に残らなかったような気もするが、改めて読んだら、深く心に沁み入りました。


まみずが余命を全うするためにやり残しの無いように卓巳と過ごしていく日々はかけがえのない大切な時間に思えて、愛おしく感じました。その中で、卓巳はますず以外にも香山、リコ、まみず父母、看護師などと触れ合い、成長していくのも見どころです。



物語の最後は読んでからのお楽しみにということで、もう少しで映画も始まりますので読むには丁度良いタイミングだと思いますので、気になる方は是非読んで下さい。

涼宮ハルヒの退屈 角川文庫

涼宮ハルヒの退屈 (角川文庫)

(内容)

涼宮ハルヒと出会ってから半年。その間俺たちSOS団が平穏な日々を送れたはずもなく、ハルヒの思いつきのせいで理不尽かつわけの解らない事件に散々巻き込まれていた。初夏には急遽草野球チームを結成し、七夕にタイムトラベルを経験した直後、失踪者の捜索にかり出され、夏休みには絶海の孤島に出向いて殺人事件に巻き込まれた。ハルヒを退屈させないために、俺の生活は非日常に侵食されていき―!?

(感想)

短編集。どれもあっさりした内容で、物足りなさを覚える。だから、京アニが制作したアニメの出来の良さを感じました。やっぱりアニメはよく出来てたんだな〜。

話的には笹の葉ラプソディが好きですね。ジョンスミスらへんのくだりの良さは色褪せないです。あと、ミステリックサインの最後のキョンが感じた長門の内側は当たっていたら素敵だなと思いました。



次巻からは知らない展開なので、楽しみにしてます。

九月の恋と出会うまで


映画を観てから読んだら、変更点が多くて驚きました。元はこっちが最初なんですけど映画から入った身としては、しっくり来ないところがあります。ただ、原作の物語の流れもこれはこれでありといった形で読み応えがあります。


今作ってタイムパラドックスの矛盾を重く扱うと勝手に想像してたからか肩透かしな部分もありますが、別の恋の要素が多いのは、読者ターゲットを広げるには良いんじゃないかなと。


恋とタイムパラドックスが絡み合う良作でした。

七つの会議

七つの会議 (集英社文庫)


先月映画を見て、しばらく経ってから読みました。内容を知っているとはいえ、映画の尺に収めるために省略された登場人物の心情を深く知ることが出来て良かったです。

小説は短編構成なので、物語としては映画の方が良かったかと思いますが、それでもぐいぐいと引っ張られる面白さがありました。


中でも、浜本さんの仕事に対する意識や考え方は社会人には響きます。みんながそう考えたらいいんだなと理想な姿でした。


犯罪小説として、かなり厚みのある物語で唸りました。

だから殺せなかった

だから殺せなかった


第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作


おれの殺人を言葉で止めてみろ。


連続殺人犯と新聞記者の新聞を使った紙上戦。


凄い情報量と登場人物の細やかな機微の変化を描写していて、物語に引き込まれていきます。

次々と明かされていく事実に振り回され、辿り着く真実には驚きました。


終盤はちょっと尻すぼみした感じは受けましたが、面白いことには変わりはないです。


新聞社の描写が凄い凝っていて、それも作品のクオリティに一役買ってました。



これからの一本木透先生の作品が楽しみです。

涼宮ハルヒの溜息 角川文庫

涼宮ハルヒの溜息 (角川文庫)

(内容)

「世界が普通すぎる」という悩みを解消するため、涼宮ハルヒが立ち上げた謎団体SOS団。その目的は宇宙人未来人超能力者を探し出して一緒に遊ぶことだが、すでに宇宙人(以下略)の不思議的存在に出会っていることにハルヒは気づかない。活動目的を果たせないまま、来る文化祭でハルヒが映画を上映すると言い出した。撮影中俺たちは、ハルヒの思いつきで起こる世界改変に振り回されて―!?

(感想)

文化祭の出し物として、SOS団は映画を作ることになり、ハルヒに振り回される面々。小泉、長門、朝比奈さんは各勢力の都合で、あまりハルヒに口出しできないから、言う通りに動くしかないのは辛すぎる。ただ、そこはキョンがはっきりとハルヒに怒るのは主人公だよなと。

随分とフラストレーションが溜まる展開でしたが、結局のところハルヒキョンとの距離を近くに置いて勘違いしてたっていうね。


仲直りする為にハルヒに歩み寄るキョンが不思議な格好良さがあって、やっぱりハルヒの隣にはキョンが必要なんだと感じました。


ハルヒという台風をどう導いていくのか、見ものですね。