椿屋ひなた、恐ろしい14歳。
(あらすじ)
「ねね、お兄って童貞?」「ノーコメント」
椿屋ひなた、14歳。
新米教師の俺、小野寺達也が預かる生徒であり、昔からのお隣さんだ。
とびぬけて発育がよく、容姿にも恵まれた彼女は、何かとウワサの種になりがちで――。
「あいつ絶対ヤってるっしょ」「もう大人じゃんアレ」「小学校の時に三股かけてたって」
「ていうかヤらせてほしい」「ラブホに入るところ見たよ」「キレーだね。正直やばいね」
「なんか特別だからあの子って。身構えちゃうよ誰だって」
だけど本当の彼女は、見た目よりずっと幼かったりする。
「ねえねえお兄。だっこして、だっこ」
「しません。お前ももういい歳なんだから」
「えーなんでー!? 昔みたいにだっこしてよぅ。ねえねえ、だっこだっこ-!」
――大人と子どもの間で揺らぐ、この瞬間にしかない輝き。
――ひとあし先に大人になってしまった者にとって、それは直視しがたいほどの目映さで。
「ていうかお兄って童貞?」
「やめなさい中学生がそういう質問するの」
いつか遠いどこかへ羽ばたいていくこいつを、せめて今だけは支えてやれるように。
今日も俺は、椿屋ひなたと向き合っている。
“育ち盛りすぎる中学生”とおくる、エモ×尊みラブコメ!
様々な視点から見える椿屋ひなたは違う。
それは本人が意識して作ってることだから、末恐ろしい中学生だ。
そんなひなたの側にいるのはお隣さんの小野寺達也。
ひなたの先生でもあり、お隣さん。
立ち位置が微妙で、あまり深入りできないし軽く流してはいけないので、ひなたとの距離に困っていた。
ひなた、達也、2人とも曖昧な関係で進んでいくなか、周りの人達も関わってきて、どんな変化していくのか気になります。