羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

戦翼のシグルドリーヴァ Rusalka(下)

戦翼のシグルドリーヴァ Rusalka(下) (角川スニーカー文庫)


前日譚でありながら軽い世界観の紹介に留まらず、戦場で戦う戦乙女達の葛藤や覚悟を存分に描いていて、読み応えが抜群。

表紙の姉妹は互いを守るためにある覚悟をするのだが、その行末には息を飲むものが待っていました。

ルサルカは、ぶつかり合ってきた上官や自分を支えてくれた仲間と共に厳しい戦いに身を投じるが、結果的には良かったかもしれないが、大切な存在を失ってしまう。

それでも下を向くわけにはいかず、確かに心に痛み刻み前に向く。

そうした姿勢であることが死んでいった仲間達が報われる。


戦乙女達の生き様を肌に感じる作品で、とてものめり込める作品です。

どうやら前日譚は続くようで、読めるのが嬉しいです。


アニメもしっかり見たいと思います。


(あらすじ)

人類の敵・ピラーを退けた戦い『戦翼の再来』を経て結成された精鋭部隊「シグルドリーヴァ」。その隊長となったルサルカの前に、主神オーディンが姿を見せる。彼がルサルカに下した命は、人類の行く末を左右するという姉妹の保護。だが、姉のクラウディアと妹のシーリーン、二人の容姿は、始まりの戦乙女・エイミーと瓜二つで―!?動揺するルサルカに追い打ちをかけるように、最大の脅威が人類の前に出現する。「―シグルドリーヴァ。この意味を、お前は知っているか?」絶体絶命の危機に、少女たちは過酷な決断を迫られ―!!