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読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない

灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない (オーバーラップ文庫)


ランタが抜けて、どこか寂しげなハルヒロ達。思えば、どんな時もランタが良くも悪くも口うるさかったから、皆士気を保てていたのかな。基本みんな大人しいから、余計に大事な存在だったんだなと。

そして、ハルヒロ達がピンチに。

今までとは違い、ハルヒロ頼みの状況でハルヒロが致命傷を負い、追い詰められてしまうところにパーティーの脆さを感じてしまう。

だからこそ、過信していた気持ちが呼び寄せた最後の衝撃には非常にショックを受けたました。またかと。

ただ、助かる方法はあるといいますが、正規な方法ではないんでしょうね。

とにかく続きが気になる引きです。

改めて読むと、伏線はあったんだと。


そして、今まで良い印象を受けなかったセトラが動揺したりしているところを見ると、ちょっとずつハルヒロ達と馴染んできてるのが窺えますね。


ハルヒロとメリィの間に流れていたどうしようもない空気や確かな壁があるなか、このような状況になるのはやるせない。

くぅ〜。




(あらすじ)

ある義勇兵が深い傷を負い、山中で一人その人生の終焉を迎えつつあった。死の間際、彼は思い出す。元いた世界の残滓を。そして、疑問を抱く。―この“グリムガル”という世界とはなんなのか?と。一方、千の峡谷を抜けオルタナを目指し東へ進んでいたハルヒロたちは、道中の森で、巨大な猿のようなモンスター・グォレラたちの襲撃を受けていた。レッドバックというリーダーに率いられたグォレラの群れに苦戦を強いられる。辛うじて追撃を振り払い、逃げ込んだのはオークの出来損ないが隠れ住む村だった…。―彼は知っている。この世界で“明日”は当たり前には訪れないということを。