待ちに待った続巻。
前作、探偵は教室にいないですっかり心が掴まれたので、楽しみにしていました。
今回もまた青春とミステリーが絡み合っていて、読み心地が良いです。
バランスがうまくて、話の中で無駄が一切なく描かれているので読みやすいし各話の読み終えた後に浸ることが出来るので素晴らしいです。
謎が解決することによって中心人物のことを別の角度から見えるのは魅力です。
謎だけでなく、登場人物も頭に残るようになっていて、好きですね。
人の心の些細なところも大切にしているところに温かみを感じます。
語り手は真史だけど、実際は歩の過去や今を掘り下げていて、より歩のことが好きになりました。1巻ではぶっきらぼうな感じでしたが、親しみやすくなってました。
また、真史も歩との関係に悩んでいて互いの胸中を焦ったく感じるくらいの距離にいてもどかしいけど、ここから徐々に距離を縮めていくのが楽しみです。
互いに遠慮し合っているが気にかけていて、繊細で簡単に言葉で伝えられないからこそ、大切な関係なんだなと。
歩は素直になれない方が魅力ですね笑
謎がなくても名探偵の彼に
会いたいときは、どうすればいい
洋菓子店の暗号クイズ、
美術室での奇妙な出来事―
札幌を舞台に描かれる、
謎を通して少しずつ大人になっていく、
少年少女の日々。
第28回鮎川哲也賞『探偵は教室にいない』に続く、待望のシリーズ第2弾!わたし、海砂真史(うみすなまふみ)の幼馴染み・鳥飼歩(とりかいあゆむ)は名探偵だ。歩は中学校には通っておらず、ちょっと素直じゃない男の子。でも、わたしが奇妙な事件に遭遇して困っていると、話を聞くだけで解決してくれて、頼りになるんだ。 歩の元に新たな謎――ケーキ店の暗号や美術室で起きた不思議な事件を持ち込みながら、ふと思う。わたしたちは依頼人と探偵として繋がっているから、友人ではない。でも、謎がなくたって会いたいと思った場合、どうすればいいのだろう? ささやかな日常の謎を通し、少年少女の成長を描き好評を博した第28回鮎川哲也賞『探偵は教室にいない』、待望のシリーズ第2弾!