面白かったです!
今となっては巨大産業になってるソシャゲ開発をしている会社を舞台に、主人公・友利が自分の至らなさを痛感し他者と比べて劣等感を感じたりしながらも徐々に変化していくのは見応えがありました。
友利が感じた感情は子供から大人になるときに思うことだから胸に突き刺さる内容でした。
早く一人前になりたい、認められたい、自分で成し遂げたい、成長しようとする気持ちとは裏腹に現実味のある展開になっているので、没頭して読めましたし友利に感情移入してました。
友利の指導者の安村さんがたくさん良い台詞を残しているし、大人として魅力ある人で友利は幸せ者だ。考え方や行動が潔い、見習いたい。
同期の青塚も確固たる意思を持って、かつ実力も身につけていて、そんな彼女が側にいて発奮しないわけがないよな。最後の友利との会話は素晴らしかったです。
登場人物達は魅力だし、内容も成長物語として惹きつけられたので是非シリーズ化して欲しい力作でした。
僕たちは「物語」の歴史の最先端を走ってる。編集者になりたい。そんな夢を胸に出版社を受けるも、就職活動がまったく上手くいかず、ソーシャルゲーム開発会社に入社することになった友利晴朝。配属されたのは、社内で「サ終(サービス終了)」と呼ばれる赤字チームだった……。ユーザーの声がダイレクトに届く運営現場。課金。ガチャ。そして、炎上。急成長するエンターテインメント業界、その内幕を描く新時代のお仕事小説。