羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

昨日まで不思議の校舎

昨日まで不思議の校舎 市立高校シリーズ (創元推理文庫)

 

またもや市立高校に潜む闇が暴かれる。

いったい、この高校はどうなっているんだ…

1巻の壁男の件がここにきて浮上してくるとは思ってもいなかったです。

 

最初は学校の七不思議の話は軽い雰囲気になりがちで前半から中盤までは日常に起きた謎みたいで好奇心で追いかけられました。

事件の裏に潜んでいたのは恋心や責任感、自信の無さなど感情に関係するもので解決したときはホッとしましたが、さらにその後にまだ本命の壁男事件や七不思議のモチーフになった件が関わってきて、かなり重い展開になりました。

普段からの落差でかなり怖さを感じました。

 

一冊を通していくつもの伏線が張られていて、何層も重ねられている展開で真実が明かされるたびに先が気になって仕方がないミステリーでした。

最後はこれで良かったのか迷いそうになった葉山くんですが、1巻からたしかに成長しているよ。周りに伊神さんや柳瀬さんがいるから自信がなくなるのは仕方ないが、自信を持って欲しいです。

 

恋愛に関しては葉山くんと柳瀬さんは柳瀬さん次第かな笑 焦ったい2人だ。

 

 

超自然現象研究会が配布した“エリア51”の「市立七不思議」特集が影響を与えたのだろうか?突如休み時間に流れた、七不思議のひとつ「カシマレイコ」を呼び出す放送。そんな生徒はもちろん存在しない。さらに「口裂け女」「一階トイレの花子さん」の悪戯まで見つかった。なぜこの三つなのだろう…。調査を進めた葉山君は、ある真実に気づく。ますます快調な、シリーズ第五弾。