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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。3

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。3【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)

 

すっかり馴染んだ関係。

吉田と沙優の互いの中で気持ちは育っていて、もう以前の出会ってない頃とは違う気持ちが芽生えてくる。だが当人達は気づいてなくて周りが気づくという。

2人が自覚した時にどうなっていくのか。

 

矢口に遭って、自分の傷と向き合った沙優だが次は家出という事実とも向き合わなければならない。矢口やあさみなどバイト仲間が助けてくれるのは現実だと厳しいが、沙優の人徳というか救いになっていてホッとします。

しかし、沙優の家出という事実からは逃げてはならないという展開でどう落としどころを見つけるのかなと。

奇跡的なバランスで保っている関係だが、いつまでも続かない。一緒にいられる間に答えを見つけられると良いが、現実は。

沙優を探している家族も現れて、次巻で吉田と沙優がどう対応するのか見ものです。

と言っても吉田に出来ることは少ないわけだが。

 

吉田の元カノ・神田先輩の登場して、後藤さんや三島も揺さぶられていく。良い波乱だ。

後藤さんは静観するが、三島は動き。

三島には辛い現状が浮き彫りになり、苦しむが。三島には幸せになってほしいです。

神田先輩も癖のある人物で表裏違うので、戸惑いますが、吉田が揺るがない意思をぶつけるのは鈍感ながら良い向き合い方だったんじゃないかな。

 

さて、次巻は吉田と沙優の同居生活で避けられない家族への説得がどうなるのか。

 

2人でいることがすっかり当たり前になってきた、家出JK・沙優とサラリーマンの吉田。自分とまっすぐ向き合ってくれる吉田と同居するうちに、沙優は自分の将来を見つめ、実家へ帰る覚悟を決めつつあった。そんなとき、吉田と同じ会社に、高校時代の彼女・神田先輩が異動してくる。吉田がかつて付き合っていたひと。予想もしなかった存在に、沙優の心はかき乱される。「私のことは、どう思ってる?」「吉田さんにとって、私って、何?」さらには戸惑う沙優のバイト先へ見慣れない高級車が現れて――サラリーマンと女子高生の日常ラブコメディ、波乱の第3巻。