タイトル、表紙から力が入ってる作品だと伺えますが、読み始めたら納得しました。
いじめに関して、取り上げている作品は色々あるが、今作は現実的に向き合っていて好感が持てる。
綺麗事で解決した気にならずに、倫理観を持つことを考えるきっかけを作ったりと丁寧に問題に向き合っているのに救いを感じます。
いじめの加害者、被害者、傍観者、隠蔽者、全ての関わった人の意識を変えて行かないといけないのは骨が折れるかもしれないが、行動していかないといじめがなくなることはないだろう。
作品内で現実と創作が入り乱れていて、事実と作られた部分がどう交ざりあっていくのか読めずに最後まで惹き込まれました。
最後に点と点が繋がった時の感覚は堪らないです。
ミステリーとしても楽しめるようになっていて、作品の重みがより伝わってきました。
文句なしの素晴らしい物語です。
作者の過去作がちらほら出ていて、サービスもあったのは嬉しかったです。
謎を解かなければ。
私は作家なのだから。人気作家・二階堂紡季には、
誰にも言えない秘密があった。
露呈すれば、すべてを失う。
しかし、その秘密と引き換えにしても、
書かねばならない物語に出会ってしまい――。デビュー作『法廷遊戯』が、ミステリランキングを席捲! 注目の弁護士作家第3作!