羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ストーンサークルの殺人

ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

分厚い1冊だが、読み進めていくうえで必要な分量だったのだなというくらい、情報が詰められているので満足度が高いです。

 

作品の中心にある連続殺人の方法や規則性はグロいものがありました。

その事件を起こすに至った経緯もモヤモヤするものでしたが、最後の主人公・ポーが下した決断に救われる想いでした。

犯人のしたことは決して許されることではないが、その犯行に至るまでの胸中を思うと、やるせない気持ちになります。

犯人とポーが向き合って、明かされる真実には胸をつく想いでした。

 

捜査していくポーのやり方や許せない気持ちは強引でしたが、不思議と好きになりました。

 

ポーとティリーの凸凹コンビの関係の構築の過程が非常に魅力的で、もっと2人の活躍が見たいです。

 

続編も読みます。

 

 

英国カンブリア州に点在するストーンサークルで次々と焼死体が発見された。犯人は死体を損壊しており、三番目の被害者にはなぜか停職中の国家犯罪対策庁の警官ワシントン・ポーの名前と「5」と思しき字が刻み付けられていた。身に覚えのないポーは処分を解かれ、捜査に加わることに。しかし新たに発見された死体はさらなる謎を生み、事件は思いがけない展開へ……英国推理作家協会賞最優秀長篇賞ゴールドダガー受賞作。