凄く良かった。
今回は1巻の結城と初白付き合って、問題にぶつかった時の外から見ていた大谷視点のお話。
てっきり結城主人公の物語だと思っていたから不意を突かれました。
結城視点では見えなかった、ぶっきらぼうで、さばさばしたような感じの大谷が結城に寄せていた気持ちの重さには驚きました。
上手く大谷が気持ちを押し殺していたなんて…
切なさが出ている展開でしたが、失恋を飲み込むまでの彼女の胸中は響くものがありました。
初白から結城を取り返す可能性がありながらも、自らの意思で結城と初白の幸せを優先させた大谷の意思の固さには恐れ入りました。
今巻を読んだら、大谷のファンが増えますね。
また藤井が軽い雰囲気の印象だったが、ちゃんと自分や周りを考えているのが分かるエピソードがあり、彼と大谷がどう発展していくのかが楽しみです。
次巻は初白が結城の実家へ行くということで、どんな展開が待っているでしょう。
日増しに高まっていく恋心――結城を想う大谷翔子の決断は!?
互いに強く惹かれ合い順調に愛を育んでいく結城と小鳥。
一方、二人を一番近くで励まし見守ってきた大谷翔子は深く静かなる葛藤を抱えていた。
日増しに高まっていく結城への恋心を自覚した大谷はある日、大きな決断を迫られるのだが!?
『女はね、恋が一番大事なのよ。アタシの子だもの翔子もいずれ分かるわ』
愛する父と自分を捨て、別の男の元へと走った母が言い残した言葉が悪魔の囁きのように鳴り響く――。
(自分の恋の為に奪いに行くなんてことをしたらアタシは……)
これは飛び降りようとしている女子高生を助けた少年を巡り、初恋と純愛に翻弄されていく大谷翔子の恋物語。