読み応え抜群の逃走劇に、意外な犯人、先が読めないハラハラ感が読む手を止まらせない。
怒涛の展開だが、最後まで一気読みです。
読み始めたらもう最後までいくしかない。
そんな魅力がありました。
SNSで呟かれる無責任な言葉、仕事でついボロが出てしまうこと、先入観で物事を判断すること。どれも自分は悪くないと正当化してないか?そう投げかけてくるメッセージ性が強かった。
何より、冤罪を晴らすべき主人公の逃走には目が離せない。
自分は悪くないと思っていたが、自分が気づかないところで人を傷つけていたこと、間違っていたことに気づいていく。
そうして、傲慢で正義を振りかざしていた過去から変化する姿は様々な人に読んでもらいたいです。
そして、新犯人は誰?という興味も尽きませんでした。
意外な人が犯人で認識がズラされていたりと、ミステリーとしても気づかぬうちにミスリードに陥っていました。
真相読む時はもう釘付けでした。
自分は悪くない。
そう言う前に自分を省みる、視野の広さが大切なんだなと。
ある日突然、「女子大生殺害犯」とされた男。
既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。
まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。
会社も、友人も、家族でさえも。
ほんの数時間にして日本中の人間が敵になってしまった。
必死の逃亡を続けながら、男は事件の真相を探る。