最近、岩井圭也先生の作品にハマっていて、今作は刑務所の医者という未知な職場を舞台にしているので気になりました。
主人公の史郎が母の介護についてや自分のやりたいことではない刑務所で医者の仕事をすることについて、考えていき、変化していく様子は良いものでした。
奨学金免除の為、渋々働いていたのが、収容されている受刑者と向き合っていくうちに自分のやりたいことは何なのか問いていくのは働くうえで欠かせない。
最初は嫌な気持ちがあったかもしれないが、次第に仕事をする意味を見つけていくのは大切なことだ。
見習いたい部分がありました。
母の介護に関しては何が正解かはわからないことだが、それでも母を尊重して、たどり着いた最後は見事でした。
1人でやるのではなく、誰かに助けを求める。
そうして、繋がっていくことで、変わることもあるのだな。
奨学金免除の為しぶしぶ刑務所の医者になった是永史郎。患者にナメられ助手に怒られ、憂鬱な日々を送る。そんなある日の夜、自殺を予告した受刑者が変死した。胸を掻きむしった痕、覚せい剤の使用歴。これは自殺か、病死か?「朝までに死因を特定せよ!」所長命令を受け、史郎は美人研究員・有島に検査を依頼するが―手に汗握る医療ミステリ。