羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

神様の思惑

神様の思惑 (講談社文庫)

 

とても心ほぐれる短編集です。

家族と上手く向き合えない人を掘り下げていて、胸の奥に眠っていたしこりをほぐしていくような短編集でした。

家族それぞれ事情があり、割り切れない時もある。しかし、時間が経てば見方が変わり、分かり合える時が来るのだと教えられる。

子供の頃と大人になってからは考え方や見る角度が変わっていくので、時間がどうにかしてくれるというのはあると思います。

 

家族との距離が取れなくて、誤解することもあるだろうけど、しっかり向き合っていけば良いこともあるのだと気付かされます。

 

各話読みやすくて、非常に満足する1冊でした。

 

読み終えるとほっこりする1冊でした。

 

技巧ミステリの名手による、深い家族愛をめぐる五つの物語。

遊園地で休憩中の若い父親は、清掃員の男性に頼まれ、迷子の親捜しをする。
そこで、清掃員がかつて近所の公園で寝泊まりしていた「カミさん」だったことに気づく。
彼は少年時代、「カミさん」に自分を『殺してくれ』と頼んだことを思い出す(表題作「神様の思惑」)。
隠された愛が涙を誘うミステリ短編集(『家族パズル』改題)。