気になる作品だったので、献本で読ませて頂き助かりました。
題材が思考実験、ミステリ、オカルトとあって、各話の謎の始まりから解決まで興味が尽きることがなかった。
マクスウェルの悪魔、シュレディンガーの猫、中国語の部屋、スワンプマン、などなど小説を読んでいたら知ってる単語が出てきて、ワクワクしました。
オカルトっぽい事件を追っていくうちに現実的な解決に落とし込む理屈、推理が魅力的でした。
登場人物、特に主要人物の造形や主義がありがちかなと思ったが、そこは若さゆえと捉えられたら楽しめるかと。裕人の善性、透華のオカルト好きは噛み合わないかもしれないが、関係が続いていくうちに変化が起きていくのか気になります。
シリーズ化したら良いですね。
第1回黒猫ミステリー賞受賞作!
水崎大学数学科に通う神前裕人は、ひょんなことから殺人事件の現場に遭遇。被疑者として警察署に連行されてしまう。嫌疑をかけられたままの状態に不安を感じた裕人は、刑事の促しに応じる形で、自身が通う大学の怪異研究会に足を運ぶことに。そこでオカルトマニアの水無月透華との出会いを果たした裕人の日常は、その日を境に一変。透華に振り回されながら、さまざまな事件の現場に足を踏み入れていくことに…。
街中で突如燃える女、棺の内側から響く物音、目だけくり抜かれた死体…
怪異の仕業とも取れる事件の真相を、「思考実験」をもとに導き出す超常×解決ミステリー!