警察小説で、事件というよりも警察内のいざこざを描いていて、警察官の苦悩がより感じられました。
事件というよりも人事、密告、無断欠勤など地味なふうに思えるが、真相を辿っていくたびに謎が深まると共に真相にたどり着いた時に浮かび上がってくる苦い気持ちは濃厚で良かったです。
短編集ですが、各話濃厚な人の闇を見せつけられるので満足度が高いです。
読み終えると、ずしんとした重みが残りますが、それが良い。
D警察シリーズを追いかけていきたいなと思いました。
警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。