羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

アンと青春

アンと青春 (光文社文庫)

 

タイトルに青春とあるが、青春要素は少なめ。

むしろ、人の弱さや暗さが目立っていたかなと。

 

今回はアンが傷ついたり、悩むことが多かった。それでも前に進む姿に勇気が貰えます。仕事に慣れてきているからこそ、自分の仕事や立場を疑ってしまう。わりと社会人あるあるが含まれていましたが、周りの人達の支えでアンが立ち直っていくのは見事。

アンがきちんと仕事しているから、アンが落ち込んでいたら助けてくれるんだよな。

 

ちょっとした恋愛要素だが、立花や柏木の争いは今後どうなるのか気になります。アンは意識してないのがどう響いてくるか。

 

作風で言えば、前巻の緩い雰囲気から一転して、謎の真相に至るまでに知りたくないような背景があって、アンが試されているようでした。

最後はスッキリ終わって良かったです。

 

 

アンちゃんがデパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めて八ヶ月。販売の仕事には慣れてきたけど、和菓子についてはまだまだ知らないことばかりだ。でも、だからこそ学べることもたくさんある。みつ屋の個性的な仲間に囲まれながら、つまずいたり悩んだりの成長の日々は続きます。今回もふんだんのあんことたっぷりの謎をご用意。待ちに待ったシリーズ第二弾!

優等生は探偵に向かない

優等生は探偵に向かない (創元推理文庫 Mシ 17-2)

 

待望の続巻が来た。

前巻の自由研究には向かない殺人から続いているというのが、こう作用するのかと。

 

ピップが探偵として動くことについて悩み、苦しむ。それは前回犯人を見つけだしてやり遂げたから。良いことだけではないのを知っている。今巻も探偵として動くことになるが、待ち受けているのはやりきれなさや心ないヤジ。

覚悟の上でも、ピップは揺れ動く。

調査能力が優れていても、ピップはまだ少女なんだよな。

 

前巻で犯罪していた彼の扱いは今巻でも決着はついてないので、次巻ではしっかり片をつけてもらいたい。

 

今巻の事件も読み応えがあったが、裏が二転三転していく様子は見事でした。

 

ピップの探偵としてのあり方を問う部分があり、胸が抉られるようでした。

ピップにとって、辛いことが多かったがこれからどうなる。どうなっていくのか、気になります。

 

友人の兄ジェイミーが失踪し、高校生のピップは調査を依頼される。警察は事件性がないとして取り合ってくれず、ピップは仕方なく関係者にインタビューをはじめる。SNSのメッセージや写真などを追っていくことで明らかになっていく、失踪当日のジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理で、単純に思えた事件の恐るべき真相が明らかに……。『自由研究には向かない殺人』待望の続編。この衝撃の結末を、どうか見逃さないでください!

ワンダンス(8)

ワンダンス(8) (アフタヌーンコミックス)

 

カボと湾田、大会を通して自分のやりたい道が見えてきた。しかし、それは違う方向を向いている。

今まで一緒にいた分、別々の道にいってしまうのは複雑過ぎる。

恩さんのおかげで繋ぎ止められそうですが、今後どうなるのか気になる。

 

カボが成長していくように湾田の方も成長している。

これからも切磋琢磨していって欲しいな。

 

カボはとりあえず壁谷と成長していくのかな。

 


 

夜の公園ーーそこは、B-BOYたちが自在に踊る練習場。カボはブレイキンのバトルにでないかという壁谷からの提案を受け入れる。しかし、大会まで残された時間はわずか3週間。その無謀さに周りのB-BOYたちが反対する中、カボの覚悟を試すため、壁谷は3つの課題を出す。一方、湾田はプロダンサー・アッセイの作品振り付けに参加していた。実力者ばかりがそろう、部活とは異なる雰囲気のスタジオの中、湾田を見つめるひとりのダンサーがいたーー。

ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶-(2)

ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶-(2) (少年サンデーコミックス)

 

この作品は動物の種類や特徴が学べて、勉強になる。

動物を絡めた謎で、悲しい話、救いのある話、余韻が違うエピソードが入っているので、一冊で様々な感情が入ってきます。

 

当麻、茨戸がそれぞれ動物に対する姿勢は違うが、その違いが色濃く表れてきました。

どちらかというと当麻の方がズレてる。でも茨戸だってズレてる。

茨戸については今巻で掘り下げられていて、彼の内面を知ることが出来て良かったです。

 

2人が獣医師になるのが楽しみです。

 

獣医師が動物の死をカルテに残していく意義というのも、知れて、より今作品が好きになりました。

 

 

動物たちの感情を紡ぐ法獣医学ミステリー!

 

獣医師を目指す高校生 当麻健匠。

動物たちに関連する事件や出来事をきっかけに

『法獣医学』の世界を知っていく。

今巻で描かれるのは――

エゾヤチネズミ、マガン、イシガメ、アライグマ、ニワトリ。


少年が、動物たちとの記憶を刻みながら、

未来へと歩み始める法獣医学ミステリー!

2022年春アニメでどハマりした作品 

春アニメでハマった作品は、阿波連さんははかれないとであいもんです。

阿波連さんははかれないは人との距離が測れない阿波連さんとライドウのコミカルな日常がツボです。ライドウの妄想力と阿波連さんの対応力が噛み合っていて、非常に面白い。

また、徐々に交流関係が広がっていくのも読んでいて微笑ましい。

 

であいもんは和菓子屋が舞台に起こる人情物語と和菓子一つにある物語が絡んで、より胸に刺さってきます。

主人公の和が実家に戻ってきて、本当にやりたかったことと向き合っていく様子は見事です。

親に捨てられた一果が紆余曲折ありながらも、成長していくのはホロっときます。

 

 

2作品とも原作はコミックなので、すらすら読める。原作読んで、アニメを見ると、制作陣の原作愛が伝わってくるのでおすすめです。




珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を【電子版イラスト特典付】 (宝島社文庫)

 

久しぶりに新刊が出るということで1巻から読み返していこうかなと。

アオヤマと美星さんの出会いはこんな感じだったけと思い出しつつ、様々な謎解き、珈琲の描写を楽しめました。

アオヤマの最初の軽薄さには笑うしかない。

それから変わっていくんだが。

 

改めて読んでみると、ミステリーとしてのオチや登場人物の造形が少しちぐはぐしているかなと。叙述トリックにしても違和感があるし、登場人物の動きも不気味で中途半端なところがあったりと気になってしまう点はある。

それでも、押し切れる美星さんの魅力が素晴らしい。

美星さんの様々な顔や推理は良いですね。

 

タレーランのお店の雰囲気はピカイチですね。

 

京都の小路の一角に、ひっそりと店を構える珈琲店タレーラン」。恋人と喧嘩した主人公は、偶然に導かれて入ったこの店で、運命の出会いを果たす。長年追い求めた理想の珈琲と、魅惑的な女性バリスタ・切間美星だ。美星の聡明な頭脳は、店に持ち込まれる日常の謎を、鮮やかに解き明かしていく。だが美星には、秘められた過去があり―。軽妙な会話とキャラが炸裂する鮮烈なデビュー作。

旅の良さを伝えてくれる漫画 ざつ旅

旅に興味が出てきた時にざつ旅という漫画と出会い、より旅に興味が出てきました。

今は7巻まで出ています。

 

主人公の鈴ヶ森ちかが売れない漫画家で、何かきっかけが欲しいというタイミングで旅をする魅力に目覚めていき、次第に旅にハマっていく。

何が良いって、タイトルの通り、あまり予定を固めすぎずに流れるがまま旅をして、ハプニングも楽しんでいるというのが良いんですよ。

肩の力を抜いて、気ままに旅を楽しんでいるのが素晴らしい。

また、登場人物達が旅を通して、精神的に変化していくのが魅力的です。

 

読んでいて、自分も様々なところに出かけたいと思うし、何か踏み出していきたくなる作品です。