羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

高校事変 XII

高校事変 XII (角川文庫)

 

結衣と架祷斗の最終決戦が幕を開けてから、壮大なスケールになりましたね。

結衣を始末するために、架祷斗は原爆やらミサイルやら手段を選ばずに結衣を殺しにくる。度を超えた架祷斗のやり方には呆れるしかない。

途方に暮れそうなくらいの戦力差があっても、打つ手を止めないのは流石でした。

何度窮地に立っても、跳ね返していく姿は魅力的でした。

 

結衣と架祷斗の勝敗を分けたのは、生き様の違いが。

結衣を知るものは結衣の力になろうと打算抜きで動くが、架祷斗は利害関係でしかないので、独りだったのは当然か。

 

優莉家の複雑な関係もこれで落ち着くかな。悲しみや痛みを乗り越えて、結衣が成長していく姿は見事でした。

また、結衣の周りの人達も変わっていくようで、何より。

これで、長く続いた高校事変は終わりかと思ったら、まだ続くようで、どんな波乱が待っているのやら。

 

激動の最終章――日本の運命をも左右する最後の戦い!

ついに激動の最終巻! 激しく燃え盛る炎の中、相まみえる優莉架祷斗と結衣。長女の智沙子、次男の篤志、四女凜香――犯罪史上最凶のテロリストを父に持つきょうだいたち入り乱れての死闘が幕を開けた。武装勢力による国家侵略を受けた日本の運命をも左右する最後の戦い。その果てに見えるものは……。「千里眼」「探偵の探偵」シリーズも横断する壮大にして圧倒的なスケール。息もつかせぬノンストップJK青春ハードボイルド!

高校事変 XI

高校事変 XI (角川文庫)

遂に最終決戦。

架禱斗の策略により、日本という国家が乗っ取られていく。総理大臣も逆らえない。国民も傀儡の政府を信用していく。暗い未来が近づいている。

そんな中、結衣は虎視眈々と動いていく。

なんて、頼もしい主人公なんだ。

架禱斗や周りの悪意の先を読んで、出来ることをしていく。

非常事態の中で、妹の凜香、智沙子のことを気にかけていて、それが後々に繋がっていくのは良いですね。

情をかける場面ではないと思うが、結衣が妹達を気にかけていくのは結衣の中に残っている微かな甘さでもあり、それを捨てないで欲しいな。

結衣は自分を諦めているように見えるが、大切な人は守ろうとする意思を忘れないのは魅力だな。だから、結衣を知っている人達は結衣を信じようとしていく。

対して架禱斗は幼稚な感情で動いているから、正反対。周りを従えるばかりで、結衣とは違うワンマンプレー。

 

結衣と架禱斗、ぶつかり合う2人の行方はどうなる。

 

凜香は結衣姉好きすぎて、良い子。

 

それにしても、結衣を倒そうとしてくる敵はなぜ、有無を言わさず来ないのだろうか笑

 

 

 

卒業か死か――。本土最終決戦へ。

慧修学院高校襲撃事件後、日本で緊急事態庁が発足。喫緊の問題を次々と解決に導いたことで、内閣支持率は急激に回復していた。国内が落ち着いたかに見える中、結衣の異母妹である凜香は「探偵の探偵」の紗崎玲奈の行方を追っていた。やがて結衣が帰国を果たし、緊急事態庁を裏で操っていた優莉架祷斗が本性を露わにしていく――。互いの思惑が交錯する中、本土最終決戦に向けて賽は投げられた。ついに大詰めの11巻!

2022年 7月購入予定&注目作品

 7月の刊行予定を調べました。

ラノベ、文芸、漫画、読みたい作品が盛りだくさんで楽しみです。

注目作品を下で紹介します。

 

 

・注目の新作

あおとさくら

サマータイムアイスバーグ 

衛くんと愛が重たい少女たち

わたしはあなたの涙になりたい

ナイフを胸に抱きしめて

この世界からまた君がいなくなる夜に(1)

腹を割ったら血が出るだけさ

幻告

きらめきを落としても

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

・注目の新刊

薫る花は凛と咲く(3)

嘘と詐欺と異能学園 3 

ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶ー(2)

現実でラブコメできないとだれが決めた? 6 

優等生は探偵に向かない

永遠の夏をあとに

ネクスト・ギグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月1日

スニーカー文庫

継母の連れ子が元カノだった9 プロポーズじゃ物足りない

7月8日

講談社コミックス

黒猫と魔女の教室(1)

薫る花は凛と咲く(3)

7月9日

電撃文庫

ミミクリー・ガールズ

アマルガム・ハウンド 捜査局刑事部特捜班

嘘と詐欺と異能学園 3 

運命の人は嫁の妹でした。 

7月15日

GA文庫

あおとさくら

少年サンデーコミックス

ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶ー(2)

7月20日

ガガガ文庫

現実でラブコメできないとだれが決めた? 6 

サマータイムアイスバーグ 

衛くんと愛が重たい少女たち

わたしはあなたの涙になりたい

・創元推理、文芸文庫

優等生は探偵に向かない

永遠の夏をあとに

ファンタジア文庫

スパイ教室08 《草原》のサラ(8)

中央公論新社

モノクロの夏に帰る

7月21日

・新潮社

ナイフを胸に抱きしめて

・角川文庫

遺産相続を放棄します

7月23日

メディアワークス文庫

この世界からまた君がいなくなる夜に(1)

7月27日

双葉社

腹を割ったら血が出るだけさ

講談社

幻告

きらめきを落としても

7月29日

創元推理文庫

ネクスト・ギグ

 

 

ただ、それだけでよかったんです

ただ、それだけでよかったんです (電撃文庫)

 

久しぶりに読み返しましたが、最初に読んだのが6年前なので、新鮮な気持ちで読めました。

素晴らしいくらい、危うい小説。

惹き込まれること間違いなしの作品です。

 

作品の入口が衝撃だが、そこに至るまでの過程には徐々に情報を明かしていく塩梅だったり、ミステリーのようにミスリードする展開が挟まれていたりと、構成が素晴らしかった。

先が気になって仕方ないので、最後まで一気読みです。

 

最後に見える真相には、主人公・菅原の決死な想いが交差していて、素晴らしいです。

細かな部分でん?と思う部分があるが、最後まで読むと飲み込んでしまいたくなる衝撃を体感します。

 

天才少年が自殺に追い込まれた理由に関してはよくここまでエグいことを思いつくなと。

人を追い詰める方法は色々あるんだと考えさせられます。

 

幸せな終わりではないけど、微かな救いがあったのがより、悲劇を際立てていました。

 

第22回電撃小説大賞<大賞>受賞作!
壊れてしまったこの教室で、一人ぼっちの革命がはじまる――
頂点に輝いた空前の衝撃作!!

ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です。誰も彼の言葉を信じてはいけない』という遺書を残して――。
自殺の背景には"悪魔のような中学生"菅原拓による、Kを含めた4人の生徒への壮絶なイジメがあったという。だが、Kは人気者の天才少年で、菅原拓スクールカースト最下層の地味な生徒。そして、イジメの目撃者が誰一人としていなかったこと。彼らの接触の証拠も一切なかったことなど、多くの謎が残された。なぜ、天才少年Kは自殺しなければならなかったのか。
「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語を――」
悪魔と呼ばれた少年・菅原拓がその物語を語り始めるとき、そこには誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる――。
圧倒的な衝撃、逃れられない感動。読む人全てを震わせ4,580作品の頂点に輝いた衝撃作。

クジラアタマの王様

クジラアタマの王様(新潮文庫)

 

前半は社会人パートで、厄介な上司に振り回されたり、クレームやマスコミの攻撃を受けながらもなんとか立て直そうと働く姿は応援したくなりました。

わがままな人が昇進していくのが腹立つのは社会人の総意かと。

 

今作は章の間に挟まれている不思議な漫画が後々に意味を持たせている。

最初はなんのことかと思ったらが、意味を知ると味方が変わる。

 

夢での戦いの結果が現実に影響される。最初は半信半疑だったが、物語が進むにつれて納得するしかないような展開にしていて上手いです。

不思議な現象だが、現実にピンチが忍び寄ることで信じるしかない。

 

そして、ウィルスに怯える人の心理や全体の利益ではなく自分の利益を優先する過ちなどが印象的。

 

まさに伊坂マジックでした。

 

 

記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている? ――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。(解説・川原礫)

同い年の妹と、二人一人旅

同い年の妹と、二人一人旅【電子特典付き】 (MF文庫J)

 

高校生男女が旅をする。

良い青春でした。

 

一人旅好きの主人公・海人の親と旅館の女将さんが再婚することにより、義理の妹・栞が出来る。そのことにより、起こる変化。

栞は亡くなった、父の影響。

海人は亡くなった、母の為。

想いは違えど、旅をしたいというのは同じ。

 

海人についてくる栞、最初は海人が仕方ないといった態度だったが、栞と同じ旅をしていくことで、次第に誰かと旅をする良さに気づいていくというものは変化として自然でした。

無邪気に楽しむ姿を見ると、旅に行きたくなりますね。

 

海人、栞が願いを持ちつつ、配慮しあっていてたので、すれ違いそうになりながらも仲を深めていくのはホッとしました。

 

続きを期待したい作品です。

 

旅先で出会った若女将(同い年)が、義理の妹になっちゃった!?

「旅は一人に限る」が信条の高校生、月島海人。好きな時間に好きな場所へ──効率よく計画通りに進められる魅力に惹かれ、バイト代を貯めては全国を一人旅していた。しかし父の再婚で義妹ができたことで、計画通りに行かない毎日が始まる。北海道から来た連れ子の美少女・冬凪栞は同い年の若女将。仕事をするうちに「旅」に憧れた彼女は、海人の旅行についていきたいと言うのだ。当然それを拒否する海人だが、栞の心中を知り仕方なく了承。代わりに、二人でそれぞれ一人旅をする「二人一人旅」ということにして、日帰り旅行から始めるが──。旅を通して、お互いを知っていく。心温まる二人の物語、出発です。

凡者の合奏

【Amazon.co.jp限定】凡者の合奏(特典:オリジナル歌詞「音声朗読」データ配信)

 

sumikaが好きなので、読んでみました。

片岡さんの人生を振り返っていて、こんなことがあったのかと驚きました。そして、出会う出来事に対しての捉え方がまた優しい。そして、血が通っているように感じました。

単純に読み物としても楽しめるし、片岡さんの考えや気持ちも知ることが出来ます。

 

歌詞を書いているからか文章が上手くて、その当時の感情を文字に落とし込むのに長けているなと。少年、青年、成長過程にある葛藤や苦悩は読めて良かったなと。辛い目にあっても、良い方向へ行けたのは片岡さんの人柄の良さと実力、周りの支えがあったからこそなのかなと。

 

音楽で食っていくための考えやバントとしてのあり方は素敵だなと思いました。

 

 

人気バンドsumika片岡健太、初となるエッセイ。

今日本で最も優しい音を奏でる男の人間賛歌――。
誰よりも“普通"だった青年は、誰よりも傷つき悲しみ、そして支えられてきた。
そのすべてがアンサンブルとなり、自分を見つけていく。

「さまざまな人にとっての“sumika(住処)"のような場所になって欲しい」
バンド名の由来にもあるように、sumikaの音楽はとにかく優しく、人への愛にあふれている。
その中心にいる、すべての楽曲の作詞を手掛けるフロントマン・片岡健太。
彼の紡ぐ言葉は、人々に寄り添い、そっと背中を押してくれる。その源はどこから来ているのだろうか。
挫折の連続だった中学時代、愛する人の裏切り、度重なるメンバーの脱退、声を失った原因不明の病etc.
「人との関わりで多くの絶望を味わいました。でもそれ以上に、人との関わりに救われてきた僕は、ようやく“自分"を見つけることができました」と彼は語る。

本書は、そんな片岡健太と、彼と関わる人々との記録を綴った人間賛歌エッセイ。
オール本人書き下ろしに加えて、故郷の川崎市や思い出の地を巡った撮り下ろし写真も多数収録する。
「特別な才能があるわけじゃない」「1人では何もできない」「昔も今も常にあがいている」、
凡者・片岡健太のすべてをさらけ出した一冊。

“自分は何者でもない"と悩む人へ――。
明日からの景色が、ちょっぴり明るく見えるはず。