羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

チェンソーマン 6

チェンソーマン 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)

デンジに甘い誘惑が訪れる。

普通の生活をしていける可能性が浮かぶも、やはり血に濡れた生活がデンジの日常なのかな。

デンジに近づいてきたレゼの正体には驚いた。打算で動いていたが、全てではなくて。

デンジと共に生活をしたいと思ったのは嘘ではなかったのは切ない。

デンジの側にはマキマさんがいる。

マキマさんがいる限り、デンジは逃れられない運命なのだろうか。

今はデンジがマキマさんを慕っているが、それはいつまでも続くのだろうかと思ってしまう。

 

都会と田舎、どちらに住むかと聞かれたら、中間ぐらいが良いなぁ。それは虫が良すぎるか。

 

「遠くに逃げよう」…レゼの思いがけない言葉に心揺れるデンジの、純情の行方は――。そんな甘いひと時から急転直下、吹き荒れる爆殺の嵐! 恋も欲望も、人間も悪魔も全てを巻き込むド派手な血戦で、デンジとレゼは何を確かめ合う!?

2022年12月21日〜12月31日までに読んだ本とおすすめ作品

面白い作品がたくさんありました。

似鳥鶏先生、松岡圭祐先生、松村涼哉先生、太田紫織先生の新刊はどれも良かったです。

是非読んで貰いたい。

 

・おすすめ作品

名探偵外来 泌尿器科医の事件簿

ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VII レッド・ヘリング

後宮の毒華

暗闇の非行少年たち

また、同じ夢を見ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

・読んだ作品

名探偵外来 泌尿器科医の事件簿

ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VII レッド・ヘリング

後宮の毒華

暗闇の非行少年たち

チーズ屋マージュのとろける推理

また、同じ夢を見ていた

リコリス・リコイル 1

リコリス・リコイル 公式コミックアンソロジー リアクト

リコリス・リコイル 公式コミックアンソロジー リピート

リコリス・リコイル 公式コミックアンソロジー リロード

駅伝男子プロジェクト

さよなら神様1

ひぐらしのなく頃に令 星渡し編(2)

ひぐらしのなく頃に令 鬼熾し編 2巻

後宮の烏 3

紙魚の手帖Vol.08

世界最先端の研究が教える新事実 心理学BEST100

あなたはあなたが使っている言葉でできている

シカゴ・ブルース【新訳版】

スクイズ・プレー

超短編! ラブストーリー大どんでん返し

 

 

 

 

シャルロットの憂鬱

シャルロットの憂鬱 (光文社文庫)

 

とても癒される小説でした。

動物の愛らしさはなぜ想像しやすいのか。

 

元警察犬で大型犬なのに、臆病でズルい一面を持っていながらも愛嬌溢れるシャルロットにメロメロです。犬にまつわる問題をミステリ風味に仕上げていて、読んでいて飽きずに最後まで読めました。

飼い主、環境、家族の協力、などなど犬を飼ううえで欠かせない配慮を掘り下げていて、事件が起きるのも納得。解決後に見えるものは暖かい気持ちにさせられます。

 

犬を飼うということはどういうことか。動物は嘘つかないけど人間は嘘をつく生き物なんだよなと。

続編希望したいくらいハマりました。

 

シャルロットは六歳の雌のジャーマンシェパード。警察犬を早くに引退し、二年前、浩輔・真澄夫婦のところへやってきた。ある日、二人が自宅に帰ってみると、リビングが荒らされており、シャルロットがいない!いったい何が起こったのか。(表題作)いたずら好きでちょっと臆病な元警察犬と新米飼い主の周りで起きる様々な“事件”―。心が温かくなる傑作ミステリー。

ウズタマ

ウズタマ (小学館文庫)

 

タイトルの意味が分からず、感動するという感想を知ってどういうことだと気になり、読みました。

家族の形はそれぞれで外からでは内面までは迫れないということですね。

自分の親のことを深く知ろうとしないものだと気付かされました。たしかに自分も親に聞いたりしないから知らないな。

 

家族を作るのに足踏みしてしまう主人公が自分の家族の過去を追っていき、家族とは何なのかを探し出した結末にはグッとくるものがありました。

最初は目先の結婚からの逃避から始まり、真実を知っていくにつれて喪失感を感じるようになる。それでも恩師を信じ、共に食卓を囲む様子は暖かい気持ちになりました。

 

今作を読んだら野菜ラーメンが食べたくなる。あとウズラの卵は美味いよね。

 

食品メーカーに勤める松宮周作(28歳)は、シングルマザーの紫織と結婚の約束をしていた。そんなある日、父、将彦から周作名義の預金通帳を手渡される。「誰が」振り込みを続けてくれたのか、その問いに答えぬまま、半月後、将彦は脳梗塞で倒れて昏睡状態に。
真相を探るにも、幼い頃に母親を亡くして親戚づきあいもない周作には、全く心当たりがない。果たして、自分のために、毎月少しずつ振り込み続けてくれたのは誰なのか……。
通帳の謎に向き合って初めて、父親のこと、自分自身の生い立ち、母親の顔さえ何も知らないことに気づき、周作は愕然とする。そして、父親と自分の過去を探り始めて辿り着いたのは、25年前に起こったとある傷害致死事件だった。
被害者は、病気で亡くなったと聞かされていた周作の母。加害者は、当時、松宮家で家事手伝いをしていた18歳の少年だと知る。加害者を捜し始めた周作は、25年前の事件に隠された真実に少しずつ近づいていくのだった。
家族を怖れる男と、家族を求め続ける男が織りなす切なすぎるストーリー。
巻末の人気マンガ家キリエさんによるマンガエッセイ風解説も必読です。

犯罪

犯罪 (創元推理文庫)

 

サクサク人の裏に触っていく短編集でした。

人の悪となる根幹に触れるようで、読み進めるのが止められない。犯人を切り捨てたり、拾ったり、読み味が独特で、短編集として旨みがあるなと。

話ごとにばらつきがあるのはデビュー作だから仕方ないのかなと。それか自分が飲み込めない部分があったのかなぁ。

先に刑罰を読んでるから、引っかかたのかもしれない。

とはいえ、あらすじに書かれていた老医師の短編は印象的でした。インパクトありました。

様々な犯罪者を描いていて、興味深く読めました。

 

一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の末っ子。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。―魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの真実を鮮やかに描き上げた珠玉の連作短篇集。2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた傑作!

災厄の町〔新訳版〕

災厄の町〔新訳版〕

 

初エラリイ・クイーン作品でしたが、大満足のミステリでした。

エラリイ・クイーンというのは登場人物の探偵の名前からなのか。

クイーンは食えない奴で飄々と過ごしつつ、要所で頭脳を発揮していて、周りを動かせる能力がある。

会話や言葉のチョイスも良い具合に肩の力が抜けていて、気に入りました。

 

事件を通して、罪に問われた人、問われなかった人の隠された顔を覗かせていて、真実が明らかになった時はゾッとしました。そこまでするのかと。違和感ある流れですが真実を知った上だと見方が変わる。辛い、ビターな余韻がまた良い。

謎のヒントをしっかり拾い上げたうえで、衝撃を与えられて、読み終える頃にはふらふらです。

 

とても面白かったので、シリーズの続巻も読みます。

 

タイトルの災厄に関しては確かにそうかもと思ってしまいました。

 

結婚式直前に失踪したジムが、突如ライツヴィルの町に房ってきた。三年の間じっと彼の帰りを待っていた婚約者のノーラと無事に式を挙げ、ようやく幸福な日々が始まったかに見えた。ところがある日、ノーラは夫の持ち物から奇妙な手紙を見つける。そこには妻の死を知らせる文面が…旧家に起きた奇怪な毒殺事件の真相に、名探偵エラリイが見出した苦い結末とは?本格ミステリの巨匠が新境地に挑んだ代表作を最新訳で贈る。

後宮の烏 3

後宮の烏3 (集英社オレンジ文庫)

 

今回は親子、兄妹、家族のことが多かったな。

切っても切り離せない存在故に想いが暴走したり、すれ違ってしまう。

切ない。

 

寿雪の周りに人が増えていき、寿雪自身戸惑いながらも変化を受け入れているのは高峻の影響が大きい。そして側に置く人達が増えていき、後宮での立ち位置も変わっているようで、今後どうなるか不安だ。

ゆっくりだけど、寿雪が変化、成長していくのが分かります。

 

寿雪を狙う者も現れているが、守ろうとする者も集まっている。寿雪の人柄を知る人が増えていけば大丈夫かな。

悪意に負けないように祈るばかり。

 

「梟」が残した羽根に、自らの行く末を重ねる寿雪。先代の戒めに反し夜明宮は孤独から遠ざかるも、寿雪自身は虚しさから逃れることが出来ずにいた。烏妃の元には、今宵も訪問者が絶えない。泊鶴宮での怪異は、やがて烏漣娘娘への信仰を脅かす『八真教』へと通じて?他方、高峻は烏妃を「烏」から解放する一筋の光明を見出し、半信半疑ながらも寿雪と共にあることを決め!?