羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ひきこまり吸血姫の悶々6

ひきこまり吸血姫の悶々6 (GA文庫)

 

巻数を重ねてきて、大分登場人物が増えてきたな。

次から次へと出てくるから掴みきれていない。キャラクターが濃いし、バリエーション豊富だからか。

 

展開も安定しているが、安定しているがゆえに物足りなさも感じてきて、ちょっと変化が欲しいな。

 

ただ、コマリの優しく気高い心は変わらないので魅力的です。夢を持てず、現実に負けそうだった少女を救う様は見事でした。

やはり真っ直ぐ人の為に決断出来るコマリは慕われると実感しました。

 

今回新しく登場した部下のエステルは真面目な人物で意外の様な気がしたが、気のせいでした笑 真っ直ぐであるがゆえにズレているのがまた良い。

これから、コマリの周りでどう動いていくのか気になりますね。

 

コマリの周りに仲間が増えてきて、物語がどう動いていくのか。今後も期待したい。

 

 

「本日付で着任したエステル・クレール少尉であります! 」

コマリ隊に配属された新人は、軍学校でSS級の成績を収めた優等生。

常識外れの荒くれ隊員に振り回され……るかと思いきや、
彼女もまた常識の枠に収まらない人材だった。

そんな新戦力を得て、慌ただしい日々を送るコマリだったが、
つかの間の休暇を得て、偶然にもエステルの故郷の温泉リゾートへ赴くことに。

じつは、その裏ではコマリが知らない極秘計画が着々と進行していた……。

上空に出現する「蜃気楼の街」に、暗躍する「影」。
再結集するネリアやカルラら仲間たち。発生する連続殺人!

次々と降りかかる未曾有の出来事に、コマリが立ち向かう!

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 17

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 17 (GA文庫)

 

長く続いたラブコメが終わりを迎えてしまうのはなんとも言えない気持ちになると同時にスッキリ区切りが着くということでもあるから、喜ばしい。

 

鋭太と真涼の偽物の関係から始まり、いろんなことが起きて、その度に鋭太や周りの千和達が決断してきた。

また、現実でハーレムを作るなど突拍子のないことを考えてきた。

 

そして、遂に結論が出る。

 

今まで追ってきた読者を裏切らない、筋が通ったものだったと思う。修羅場はまだまだ続きそうだが、これまでとはまた違う形なんじゃないかと予感させられます。

それぞれが考えて、出した結論の末にハーレムを目指すということで、納得。

真涼が問い詰める側だったが、逆に問い詰められるくらい、みんなが頼もしくなって嬉しい。

 

ただ、鋭太と真涼の関係は特別なんだなと。


カオルの件も良い落とし方だった。

 

それぞれが前に進むべき道に歩いていけそうで良かったです。

 

 次巻で終わりとのことで、どの様なエピソードがあるのか楽しみで仕方ないです。

 

 

 

――私は、悪魔よ。
父親を屈服させて権力を握った真涼は「恋愛を滅ぼす」ために動き出す。
その矛先は千和、姫香、愛衣にも及ぶ。彼女らの鋭太への愛が本物であることを証明せよと迫る。
それに抗う千和たちが、卒業前にくだす決断とは? ルールを踏み外したカオルの選択は? 真那の想いは通じるのか?
ハーレム王の宿命を背負い、鋭太は最後の医学部受験に挑む。

そして、旅立つ真涼が「共犯者」に告げた最後の〝契約〟とは!?
「鋭太。あなたには、生涯――」
修羅場、ついに最終章!
裕時悠示×るろおが贈る、甘修羅らぶコメ第17弾!

誰も死なないミステリーを君に 2

誰も死なないミステリーを君に 2 (ハヤカワ文庫JA)

 

誰も死なないよう、死の予兆、いわゆる死線が見える人を調べて守っていく佐藤と志緒。

志緒の友人・飛鳥が莫大な遺産相続が舞い込むからなのか、否か。

獅加観家に潜む裏側を知っていくうちに、思いもよらぬ事態に。

飛鳥だけでなく、その周りの人達に現れる死線が消えたり、見えたりと一体どういうことなんだと揺さぶられます。

 

死線に振り回される佐藤と志緒。

遺産相続、過去の神隠し、鬼、といういかにも事件が起きるシチュエーションで明かされていく数々の事実が意味するものとは。

 

佐藤と志緒が死線を上手く扱って犯人を炙り出して、過去から今に至るまでの事件の全体を紐解いていくのは見事でした。

中盤はもう無茶苦茶になるくらい難易度が上がっていましたが、それでも誰も死なせないよう動く佐藤の活躍は目を見張るものがありました。

 

そして、志緒の父やゴリラ先輩などユニークな人のサポートも光っていて、特にゴリラ先輩魅力過ぎるよ…

 

バッドエンドを回避して良い未来を掴んだ佐藤と志緒の頑張りで、爽やかな読後感になりましたね。

 

人が死ぬ予兆がみえてしまう志緒のため、僕は、その死を防いできた。高校生の時から大学生になった今も―志緒の友人、獅加観飛鳥に“死線”が現われた。幼少期に故郷で“鬼”に追われて神隠しにあった経験を持つという飛鳥には、いま莫大な財産の相続話が。そして獅加観家の一族―言動不可解な芸術家、軽薄な私立探偵、狐面をかぶる医者にも死線が…僕は死を止めるため、策略を発動する。優しい嘘をつきながら…

誰も死なないミステリーを君に

誰も死なないミステリーを君に (ハヤカワ文庫JA)

 

再々読ということで大筋は覚えていて、細かなところは抜けていたので、またまた楽しめました。(幸せ)

今作は読めば読むほど発見があって、味わえます。

何度読んでも美しい構成と台詞の数々に虜になっとしまいます。

 

現実で誰も死なないミステリーを作るのは綺麗事だ、嫌悪されそうだったりと困難なことかもしれないが、その信条を貫き通して実現したら立派だよ。小説でもありだと思う。

 

死が見える志緒と死を回避させる佐藤の関係性も好き。

佐藤のやさぐれていたり達観しているのには事情があるが、それでも心の声が愉快なときがあるのでタフだなぁ。友人のゴリラは良い動物だ笑

 

序盤のユーモア溢れる会話から中盤以降の誰も死なないように動くシリアスな展開は惹きつけられる。

最後に全てが頭の中で繋がる感覚は気持ちいい。

 

 

自殺、他殺、事故死など、寿命以外の“死”が見える志緒。彼女が悲しまぬよう、そんな死を回避させるのが僕の役目だった。ある日、志緒は秀桜高校文芸部の卒業生4人に同時に“死”の予兆を見た。“そして誰もいなくならない”ため、僕は4人を無人島に招待、安全なクローズド・サークルをつくった。だが、そこに高校時代の墜死事件が影を投げかけ、一人、また一人と―これは、二人にしかできない優しい世界の救い方。

安達としまむら10

安達としまむら10 (電撃文庫)

 

もはや、時系列が飛んだり、戻ったりしても驚かなくなってきた。

安達としまむらの未来での家から出て同棲するまでの過程はじっくり読めて、互いにそうだよなぁと思うが、安達と安達母の微妙な距離感のせめぎ合いは切なくも未来に期待したくなりました。

安達母としまむら母の関係も貴重になってきていて、良いなー。

 

そして現在の安達としまむら

未来の安達としまむら、現在の安達としまむらを交互に見せてくると、先が分かっているとしても2人の感情の動きが気になって仕方ない。

安達としまむらが互いに影響を受けて、考えや行動が変わっていくというのも2人がしっかり向かい合っているからこそで、素晴らしい。

 

樽見しまむらの関係は自然消滅ではなく、しっかり決別をするのは意外な気もしたが、安達と出会った後のしまむらだからこそ出来たんだろう。

樽見の気持ちを思うと胸にずーんと来るものがありました。

 

それにしても、日野と長藤の熟練夫婦みたいな関係は安達としまむらに比べて安定している印象があったが、ここまでくると反転して、日野と長藤こそ心配になってきました。

 

 

まだ続くようで、楽しみです。

イラストは変わっても、なんだかんだピタっとハマる感じは編集さんとイラストレーターさんの腕の良さかな。

 

 

女子高生二人のちょっと変わった日常と、それからのお話。

私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。

「あーだち」
跳ね起きる。
「おぉでっ」
派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移り住んだのだった。二人きりなのか、これからずっと。
「よ、よろしくお願いします」
「こっちもいっぱいお願いしちゃうので、覚悟しといてね」

私の世界はしまむらですべてが出来上がっていて、これからの未来になにも不安などないのだ。

鬼人幻燈抄(2)-江戸編 幸福の庭 文庫

鬼人幻燈抄(2)-江戸編 幸福の庭 (双葉文庫)

 

1巻の後、甚夜が成長したのが伺える。

激動の始まりから、旅して強くなって頼もしくなっている。

 

鬼と人は敵対するものだと思うが、中には手を取り合って支え合えることもあると懐の広さを感じました。

人の生活に紛れていたり、様々な鬼の生き方があるんだなと分かり、胸が暖かくなったり切なくもなりました。

鬼の生まれ方にもそれぞれあり、興味深いですね。

 

甚夜の父との繋がりはグッとくる暖かさがありました。新たに登場してきたキャラクターも魅力的でした。

 

甚夜が成長していき、視野が広がっていくのも魅力ありますね。

 

続きを読んでいくのが楽しみです。

 

百七十年後に現れる鬼神と対峙するため、甚太は甚夜と改名し、第二の故郷・葛野を後にした。
幕末、不穏な空気が漂い始める江戸に居を構えた甚夜は、鬼退治の仕事を生活の糧に日々を過ごす。
人々に紛れて暮らす鬼、神隠しにあった兄を探す武士……人々との出会いと別れを経験しながら、甚夜は自らの刀を振るう意味を探し続ける――

鬼と人、それぞれの家族愛の形が描かれるシリーズ第2巻は、あたたかい読後感に魅了される人が続出!

カッコウの許嫁7

カッコウの許嫁(7) (週刊少年マガジンコミックス)

 

凪が一抜けと思いきや、えりかと幸も見せ場があってヒロイン達の魅力が満載で素晴らしい。

ひろとヒロイン達の繋がり方がそれぞれで、それが作品の面白さに繋がっている。

ただ、ひろの初恋相手まで出てきて、一体どうなるのか。

ひろが凪を好きという気持ちが揺れてからが本番なのかなと。

 

 

ドキドキの海旅行の帰り道、凪はひろと旅館で一泊することに。その夜、浴衣姿のひろと心拍数急上昇&急接近の大事件が勃発…! さらに、ひろが家出して同棲宅にやってきたことで、3ヒロインとの賑やか過ぎる同居生活も開幕! 真夏の四角関係、ますますヒートアップ!