羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ショーハショーテン! 2

ショーハショーテン! 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

完全アウェーな空間で畦道と東片が繰り出したネタは起死回生のお笑いで場を波を起こしていくのが見事でした。

畦道の機転の効いたネタ作りと東片の演技力が光っていました。

しかし、結果は…

上手くいったお笑いだったが、上には上がいた。

先が読めない作品だが、畦道、東片ペアを推していきたい。

壁となった、シュプレヒコールだがその素顔は意外なもので、今後も絡んで来てほしい2人組です。

 

畦道、東片の悔しさ溢れる姿には胸を打たれました。

 

ライバルとなる、存在が続々と登場してきて、次なる大会でどう結果を出すのか楽しみです。

 

東片の過去も明かされて、彼の明るさの裏に潜むことも知れました。

 

波あり谷ありの作品ですが、畦道と東片の成長を見るのが楽しみになっています。

 

優勝できなければ芸人は即断念!の崖っぷちで挑む「高校生お笑いバトル」! なのに客席には畦道たちの知り合いは誰もいない超アウェーな空間! それでも諦めるなんて……、夢から逃げるなんて芸人じゃない! 起こせ! 優勝に登り詰めるための笑いの波を!! 全力で夢へと駆けてゆく「お笑い」青春ストーリー第2巻!!

天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟

天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex)

 

1話目は軽い雰囲気、2話目はちょっとシリアス、3話目は締めでもあるので深みがありました。

安定感のある物語でした。

医療、病院、病気を絡めた人間ドラマになっていて読み応えがあります。

医療のトリックを使うことで、一体何が起きているのか分からず、真相が気になって仕方がないです。

 

今回は鷹央が珍しく脆さを見せていて、人間らしさを感じられて良かったです。医療現場なら避けられない患者の死は辛いけど、それだけで終わらずに良かったです。

1巻では鷹央の傍若無人っぷりが目立っていましたが、今回のエピソードで鷹央への印象が変わりました。

 

その病気(ナゾ)、命にかかわるぞ? 炭酸飲料に毒が混入された、と訴えるトラック運転手。夜な夜な吸血鬼が現れる、と泣きつく看護師。病室に天使がいる、と語る少年。問題患者の巣窟たる統括診断部には、今日も今日とて不思議な症例が舞い込んでくる。だが、荒唐無稽な事件の裏側、その“真犯人”は思いもよらぬ病気で……。破天荒な天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が“診断”で解決する新感覚メディカル・ミステリー第2弾。

恋せぬふたり

恋せぬふたり

 

ドラマを観ていて、内容は知っていたが文章でも高橋さんと咲子の関係に惹かれました。小説ならではの、2人の心境が覗けたのが良かったです。ドラマでもモノローグはありましたが、咲子視点だったので、高橋さん視点は珍しく感じました。

 

変更していた点としては咲子母がドラマとは違った印象になって、この形がベストなのかなと。父よりかは母かな。

ドラマではあんまりだったので、小説では救われる気持ちでした。

 

恋愛感情ない付き合いというのも悪くないと広がって欲しいものです。

世の中、少数派の人達が多数派の人達に苦しめられるのは辛いから、様々な生き方が認められる社会に変わっていってほしいです。

新たな形のコメディ作品で、素晴らしかったです。

 

この社会に生きる全ての人々がきっと笑顔になれる、唯一無二の“ラブでない”コメディ

「恋愛や性的な話を振られてもよくわからない。でも愛想笑いをしていれば大丈夫……」
咲子は、そんなもやもやとした気持ちを家族や友人、同僚に理解されないまま、恋愛や結婚を促され続け、居心地の悪さを感じていた。そんなある日、「アセクシュアル・アロマンティック」というセクシュアリティを自認する男性・高橋と出会い、驚くと同時にどこか救われた気持ちになる。
誰にも恋愛感情を抱かず、性的にも惹かれないふたりが、自分たちなりの生き方を模索すべく始めた共同生活は、家族、同僚、元彼、ご近所と周囲に波紋をひろげていく。その生活の先にある、それぞれの「幸せ」のあり方とは!?

うつくしが丘の不幸の家 文庫

うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫)

 

以前から気になっていた作品で期待してましたが、期待以上の小説でした。

不幸の家と噂されていた家で暮らしていた家族と、今住もうとする家族の物語。

代々住んでいた人達の家族事情は考えさせられます。読んでいて、悩む家族の人がどう立ち直っていくのか気になって仕方なかったです。

 

なぜ、不幸と言われるのか。蓋を開けてみれば幸せな家だった。何をもって不幸というのか人それぞれ違うけども、少なくとも不幸な家なんてなかった。希望が詰まった家でした。

幸せか不幸か、判断するのは自分。

だって、人生の形なんて人それぞれ違うのだから。

悩み、挫けそうになる家族が再び前を向いて生きていく様子を見ると勇気が出ます。

素晴らしい家族小説でした。

 

時系列をずらした構成ゆえに最後まで読むと不幸の家で噂されていた事や植えられていた枇杷の木などの出来事が整理されていくのが見事でした。

 

どの話も締めくくりが良かったが、1冊を通して描いた物語も綺麗に着地したなと。

 

隣人の信子さんが素敵でした。

 

 

それでもわたしたち、この家で暮らしてよかった。
人生の喜びも悲しみもすべて包み込む、
本屋大賞受賞作家が贈る傑作家族小説。

築21年の三階建て一軒家を購入し、一階部分を店舗用に改築。美容師の美保理にとって、これから夫の譲と暮らすこの家は、夢としあわせの象徴だった。朝、店先を通りかかった女性に「ここが『不幸の家』だって呼ばれているのを知っていて買われたの?」と言われるまでは――。わたしが不幸かどうかを決めるのは、他人ではない。『不幸の家』で自らのしあわせについて考えることになった五つの家族をふっくらと描く、傑作連作小説。

高校事変 VII

高校事変 VII (角川文庫)

 

高校事変の前に起きた甲子園での事件。そこに結衣は立っていた。まだ人を殺し慣れていない様子に初々しさを感じてしまう。

もう7巻まで達すると感覚がおかしくなるよ。

結衣が殺しに目覚めざるを得ない環境が悪い。

 

昔の事件と今が交差して、不審な謎を暴いていく構成は見事。

甲子園球場を使った犯罪で、よくぞ大胆な事件を起こしたなと。

それを防いでいく結衣は流石。

 

今回も結衣を信じる人が増えていき、本人の思惑を超えているのはこの先どう響いてくるのか。

田代親子は追い詰められていき、小物感が出てきた。そろそろ結衣と決着をつける時が来たかな。

でも、結衣の敵ではないのだろうなぁ。

 

コロナ、甲子園やオリンピック中止、警察の不祥事、様々な風刺を入れた作風も良かったです。

 

 

 

半年前の甲子園で起きたある事件が思わぬところにつながって……

新型コロナウイルスが猛威をふるう春、春のセンバツ高校野球の中止が決まった。昨年の夏、優莉結衣は甲子園にいた。通っていた高校の野球部が大会出場を決めたのだ。甲子園では刑死した父が率いていた半グレ同盟に所属していた男と再会する。甲子園球場にひそむライフル魔と、スマホのアプリに犯人から届く奇妙なミッション。一連の事件が半年余りの時を経て警察の捜査対象となり、結衣を新たなる戦いへと導いてゆく。

431秒後の殺人: 京都辻占探偵六角

431秒後の殺人: 京都辻占探偵六角 (ミステリ・フロンティア 112)

 

紙魚の手帖に表題作が載っていて、読んでいたので面白さは知っていたが、それ以外の短編も惹きつける謎の死とトリックで、読み応え抜群でした。

各話、最後の最後まで分からないのが良い。

事件の状況が独特で、どのように殺人をしたのか分からないので、読んでいてどのような真実がるのか気になって仕方なかったです。

また、事件への導入や真相に至る伏線が自然に描かれているので、物語に入りやすかったです。

 

不機嫌探偵・六角、助手・直行のキャラクター性も良かったです。

2人の関係も大きな変化がないのがまた良い。

 

作者の今後の作品が楽しみです。

 

最重要容疑者は、被害者の死亡時刻の前後はタクシーに乗っていた。駆け出しカメラマンの安見直行は、写真の楽しさを教えてくれた恩人である叔父の死の謎を解き明かすため、道のさざめきから啓示を得て、失せ物を見つけ出す辻占の達人が主をつとめる六角法衣店を訪れる。「死亡事故」を他殺と証明する証拠を探し出すためだ――不機嫌で気紛れな探偵とお人好しのワトスン役が遭遇する五つの難事件。第16回ミステリーズ新人賞受賞作家が描く、古都・京都の21世紀型不可能犯罪!

2022年 5月 購入予定&注目作品

5月の刊行予定調べたら、沢山読みたいものがなくてホッとしました。

とはいえ、注目作品があるので挙げていきます。

新作では浅倉秋成先生、松岡圭祐先生、などの新作は読まずにはいられないです。

新刊では数年ぶりの続巻の青春絶対つぶすマン、グリムガルの2作品は見逃せないです。

 

・注目の新作

チルドレン・オブ・リヴァイアサン ~怪物が生まれた日~ 

俺ではない炎上

JK

ブコメ・イン・ザ・ダーク

僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

・注目の新刊

 青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。 2 

灰と幻想のグリムガル level.19 この世のすべてを抱きしめて痛い

 

 

 

5月2日

ジャンプコミックス

ショーハショーテン! 2

忘却バッテリー 13

鴨乃橋ロンの禁断推理 6

5月9日

講談社コミックス

薫る花は凛と咲く(2)

5月10日

電撃文庫

チルドレン・オブ・リヴァイアサン ~怪物が生まれた日~ 

宝島社文庫

観覧車は謎を乗せて

5月13日

講談社タイガ

偏愛執事の悪魔ルポ

5月18日

ガガガ文庫

青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。 2 

ヤングジャンプコミックス

花は咲く、修羅の如く 2

5月19日

双葉社

俺ではない炎上

5月23日

アフタヌーンKC

ブルーピリオド(12)

5月24日

・角川文庫

JK

遺産相続を放棄します

ハヤカワ文庫JA

掃除機探偵の推理と冒険

5月25日

オーバーラップ文庫

灰と幻想のグリムガル level.19 この世のすべてを抱きしめて痛い

・MF文庫

ブコメ・イン・ザ・ダーク

僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。

・光文社

入れ子細工の夜

<磯貝探偵事務所>からの御挨拶

5月27日

・電撃コミックスNEXT

神さまがまちガえる(1)