羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

砂の上の1DK

砂の上の1DK (角川スニーカー文庫)

 

すかすかの作者の新作。

物語の流れが分かりやすく、かつ綺麗な気持ちにさせられる作品でした。

スパイ・宗史と未知の細胞・ノンが同居して、築いていく関係。そして崩れていく感情。起床転結が非常に良く出来ていて、素直に流れるがまま読み進められました。

安定した物語運びでした。

宗史には複雑な過去があり、ノンにはタイムリミットがある。2人の短い同棲生活は儚く散るのかと思いきや… 中々良い収まり方をしていて、良い読後感でした。

 

独特のコミュニケーションと譲れない個人の矜持が魅力的な作品でした。単巻で終わらずに続いて欲しいです。

 

宗史とノン以外の登場人物も魅力的で、愉快な掛け合いが作品を和らげていました。

 

産業スパイの青年・江間宗史は、任務で訪れた研究施設で昔なじみの女子大生・真倉沙希未と再会する。 追懐も束の間、施設への破壊工作(サボタージユ)に巻き込まれ…… 瀕死の彼女を救ったのは、秘密裏に研究されていた未知の細胞だった。 「わたし、は――なに――?」 沙希未に宿ったそれ=呼称“アルジャーノン”は、傷が癒え身体を返すまでの期限付きで、宗史と同居生活を始めるのだが―― 窓外の景色にテレビの映像、机上の金魚鉢……目に入るもの全てが新鮮で眩しくて。 「悪の怪物は、消えるべきだ。君の望みは、間違っていないよ」 終わりを受け入れ、それでも人らしい日常を送る“幸せ”を望んだ、とある生命の五日間。

BEASTARS 20

BEASTARS 20 (少年チャンピオン・コミックス)

 

レゴシとキューの特訓の裏に潜む事情はあぁとなってしまうが、真っ直ぐなレゴシがキューを貫いていくのがらしいな。

 

メロンの影響で肉食獣が変わっているが、ハルちゃん、ルイの姿を見ると、芯を持った生き方をしているならブレないんだろう。

 

レゴシがメロンとの決闘へ向けて準備することが意外でしたが、これが1番だったかな。

 

レゴシがぶれずに戦いに挑んでいる姿はらしさが溢れていて良き。

メロンとの決闘が楽しみだ。

 

レゴシとメロンの最終決戦目前、状況はより深刻さを増していく。ルイの身に起きた悲劇、そしてメロンにその身を捧げる約束をしてしまったハル。メロンが引き起こした混乱は、思わぬところにも影を落とし始めていた。彼はなぜここまで混沌を生み出したいのか。彼はなぜ悪に染まってしまったのか。その謎に迫る一方、レゴシとキューの修行も思わぬ方向に荒々しさを増していき…?

雲は湧き、光あふれて

雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)

 

甲子園の季節だから、読み返したくなりました。

高校野球は特別な力があると再確認できる作品です。

 

最初のピンチランナーは代打と代走、2人で役割を果たすというのは形になれば盛り上がるよなと。そこに至るまでの葛藤が良かった。役割を全うする2人に光が刺す締めも良い。

 

甲子園への道では、スポーツ誌の記者が弱小高のエースに惹かれて、記事にする。しかしその裏に潜む感情は記事には必要ないもので、たどり着いた答えには晴れやかな気持ちに。記者として未熟なところがありつつも、悩みながら、前に進む姿勢は良い。

 

雲は湧き、光あふれては戦時中の野球のエピソードで、その当時のやるせなさがあり、それでも必死に生き抜こうとした球児に胸が熱くなる。野球をやれるというのが当たり前ではなかった時代の甲子園は特別だったんだなと。

 

・プロ入りを嘱望されていたスラッガーの益岡が、最後の甲子園を前に故障した。補欠の須藤は、益岡専用の代走に起用されて--!?(ピンチランナー)
・新人スポーツ記者の千納は、強豪高のエースの取材を命令される。が、彼女が目を惹かれたのは対戦相手の弱小公立のピッチャーで…。(甲子園への道)
昭和17年。戦火が拡大し、甲子園大会は中止の憂き目に遭う。それでも、あの場所を目指して努力を続ける少年たちがいた--。(『雲は湧き、光あふれて』)

あの舞台を目指す者同士の友情、嫉妬、ライバル心、そして一体感。少年たちの熱い夏を描いた涙と感動の高校野球小説集。

阿津川辰海 読書日記 ~かくしてミステリー作家は語る<新鋭奮闘編>

阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~

 

阿津川先生のミステリ、小説に注ぐ情熱や愛情に当てられて、どの作品も読みたくなるような書評の数々に圧倒されました。

知らない作品ばかりでしたが、これでもかと作品の良いところを紹介していたのと、どれだけ作品の意図を汲み取ろうとしている姿勢が感じられました。

阿津川先生の貪欲な読書欲には驚かされました。

ここまで、小説を読み込み書評を書くならば、解説を任されるのは当然かなと思いました。

 

読書が好きな人、阿津川先生を知っている人は読んで損しない1冊かなと。

 

 

大好物のミステリーを食べて、こんなに大きくなりました

一日一冊以上のペースで爆読する若手屈指の本読み作家が語り尽くした大好きな本の話。アガサ・クリスティー綾辻行人、エイドリアン・マッキンティ、伊坂幸太郎ジェフリー・ディーヴァー恩田陸、ディック・フランシス、法月綸太郎、ヘニング・マンケル、山田正紀……など総勢362名、1,018作品を取り上げた偏愛ミステリーガイド。この熱量と文字量、どうかしてるぜ。

その意図は見えなくて

その意図は見えなくて

 

ビターな読後感が良い。1冊通して、作風がぶれないのは良いですね。

暗い雰囲気が漂う青春ミステリ。

どの短編も真実が明らかになった後に残る胸中の苦さが素晴らしい。謎そのものというより、なぜ起きたのかを問いかけてくるから、高校生のうちに秘めた気持ちを掘っていけるのだなと。事件が解けてもからなずしも、良い方向へ転ぶとは限らないのはシビアだし、現実的だと思いました。

 

各話で語り手が変わるので、様々な視点からそれぞれの少年、少女が見れるのは、視野が広がるので、素晴らしい。

 

シリーズ化して欲しい青春ミステリでした。

 

第42回小説推理新人賞受賞作を含む全5篇の連作短篇集。
高校を舞台に、何かと同級生と比べてしまったり、将来に悩んだり、圧倒的な才能を持つ生徒を前に諦めてしまったりする高校生男女が、自分は何者なのか?
これから先の自分は?
と悩みながらも答えに行き着く姿を日常の謎を絡めて描く青春群像劇。

2022年 9月購入予定&注目作品

9月は読みたい作品が多いみたいで、嬉しい限りです。

新作では、すかすかの作者の新作である、砂の上の1DKが楽しみです。どんなファンタジーか気になります。

似鳥鶏先生の小説の小説はいったい、どんな作品なのか分からないのが良いですね。

アニメ放送中のリコリコのノベライズは見逃せません。


新刊では漫画の税金で買った本、忘却バッテリー、薫る花は凛と咲くの新刊は欠かせません。

小説では、城塚翡翠シリーズの新刊のinvert II 覗き窓の死角はワクワクします。


 

・注目の新作

砂の上の1DK

小説の小説

リコリス・リコイル Ordinary days 

小説が書けないアイツに書かせる方法

付き添うひと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・注目の新刊

税金で買った本(4)

忘却バッテリー 14

鬼人幻燈抄(四) 幕末編 天邪鬼の理

薫る花は凛と咲く(4)

天才王子の赤字国家再生術12~そうだ、売国しよう~

invert II 覗き窓の死角

花は咲く、修羅の如く 3

ペンギンは空を見上げる

探偵は友人ではない

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

9月1日

スニーカー文庫

砂の上の1DK

・角川コミックス・エース

であいもん (14)

9月2日

KADOKAWA

小説の小説

ジャンプコミックス

忘却バッテリー 14

9月6日

ヤンマガKCスペシャ

税金で買った本(4)

9月7日

朝日新聞出版文庫

傲慢と善良

9月8日

双葉文庫

鬼人幻燈抄(四) 幕末編 天邪鬼の理

9月9日

電撃文庫

リコリス・リコイル Ordinary days 

小説が書けないアイツに書かせる方法

講談社コミックス

薫る花は凛と咲く(4)

9月12日

・ガンガンコミックス

黄泉のツガイ(2)

9月13日

・ハヤカワ・ミステリ文庫

キュレーターの殺人

徳間書店

推しが武道館いってくれたら死ぬ(9)

9月14日

GA文庫

天才王子の赤字国家再生術12~そうだ、売国しよう~

講談社

invert II 覗き窓の死角

9月15日

光文社文庫

透明人間は密室に潜む

講談社文庫

スイッチ 悪意の実験

9月16日

ヤングジャンプコミックス

花は咲く、修羅の如く 3

9月20日

創元推理文庫

ペンギンは空を見上げる

探偵は友人ではない

9月21日

・角川文庫

JK II(2)

9月22日

ポプラ社

付き添うひと

・MF文庫

いのちの食べ方1

ロキ1 THE CURSED SONG

・モーニング KC

リエゾン -こどものこころ診療所ー(10)

9月24日

ヤングガンガンコミックス

その着せ替え人形は恋をする(10)

 

 

その着せ替え人形は恋をする(9)

その着せ替え人形は恋をする 9巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)

 

海夢が太った…

驚くというか今さらと言った感じ笑

これは五条くんが食事管理を厳しくするしかないな。

海夢がカメラを購入する思い切りの良さは見習いたいようなそうでないような。

五条くんの海夢への撮影はドキドキの撮影で、海夢の魅力がよく映ってました。

 

コスプレイベントに参加して、新たな登場人物が出てきて、どんなふうに展開していくのか楽しみです。

新キャラのアキラさんが抱えているものとは。

久しぶりのジュジュ様登場で、いったいどうなる。

 

大人も人形、持ち歩くんだ…

バイトを増やし、ついに一眼レフカメラをGETした海夢。せっかくなので、“撮影する側”としてコスプレイベントに参加する事に。一方新菜は同じイベントに、SNSで出会った憧れの人に会いに行く…。アフターや“ぬい文化”など、よりディープな世界を覗いた新菜の反応は…!?