羽休みに娯楽を

ラノベが多めで、キャラ文芸、漫画、アニメ、映画など娯楽でおすすめしたいことを書いてます。良かったら見ていってください!

入れ子細工の夜

入れ子細工の夜

 

阿津川先生の濃いミステリーって感じがして、読んでいて疲れる部分もあるが作者のミステリー愛がほとばしっているようで良かったかなと。

固定観念などがあると到底真相にたどり着けないような、自由奔放な揺さぶり方をしてきて、楽しい読書でした。

作者のレパートリーの広さを浴びせられたようだった。

 

個人的には、1.2話が好きでした。3.4話はモチーフをしっていないと少しキツイかな。表題作は特にこねくり回されていて、推理するどころではなかった笑

 

 

どの話も物語の入口から飛ばしていて、結末に至る頃にはすっかりミスリードされている。

遊び心がありつつ、ミステリーとしてしっかり練られているのは良い読み応えに繋がっていたかな。

また、各話の登場人物が良い個性の人達で読みやすい。

よく思いつくなぁという作品集でした。

 

 

本格ミステリ・ベスト10第1位『透明人間は密室に潜む』の衝撃、ふたたび――。古書の街に現れた探偵の秘密、禁断の「犯人当て入試」狂騒曲、虚実が裏返る入れ子細工の2人劇、コロナ禍に覆面レスラー大集合で本人確認不能?……本格ミステリの極限を探る、濃縮された四編

俺ではない炎上

俺ではない炎上

 

読み応え抜群の逃走劇に、意外な犯人、先が読めないハラハラ感が読む手を止まらせない。

怒涛の展開だが、最後まで一気読みです。

読み始めたらもう最後までいくしかない。

そんな魅力がありました。

 

SNSで呟かれる無責任な言葉、仕事でついボロが出てしまうこと、先入観で物事を判断すること。どれも自分は悪くないと正当化してないか?そう投げかけてくるメッセージ性が強かった。

何より、冤罪を晴らすべき主人公の逃走には目が離せない。

自分は悪くないと思っていたが、自分が気づかないところで人を傷つけていたこと、間違っていたことに気づいていく。

そうして、傲慢で正義を振りかざしていた過去から変化する姿は様々な人に読んでもらいたいです。

そして、新犯人は誰?という興味も尽きませんでした。

意外な人が犯人で認識がズラされていたりと、ミステリーとしても気づかぬうちにミスリードに陥っていました。

真相読む時はもう釘付けでした。

 

自分は悪くない。

そう言う前に自分を省みる、視野の広さが大切なんだなと。

 

ある日突然、「女子大生殺害犯」とされた男。
既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。
まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。
会社も、友人も、家族でさえも。
ほんの数時間にして日本中の人間が敵になってしまった。
必死の逃亡を続けながら、男は事件の真相を探る。

ルームメイトと謎解きを

ルームメイトと謎解きを

 

素晴らしい謎解きと先が気になって仕方がないように巻かれた伏線でした。

読み終えるまで、没頭して読めました。

探偵と助手のデコボココンビに青春を感じつつ、本格ミステリらしく容疑者を絞っていく推理過程が丁寧で良かった。読んでいる読者も2人と同じように犯人を考えていられました。作品に寄り添いやすかったです。

 

様々な伏線を辿って、たどり着いた真実には胸が痛みました。被害者には同情しないが、犯人には同情してしまう。

なんとも言えない感じがするが、探偵と助手の明るさに中和させられました。

 

シリーズ化して欲しいです。

 

全寮制男子高で起こった、不可解な殺人事件。
同室の迷コンビが挑む、青春ミステリー!

全寮制男子校である霧森学院の旧寮「あすなろ館」。
昨年起きた“ある事件”のせいでほとんどの生徒が新寮に移ってしまい、今はたった6人の生徒しか入居していない。
あすなろ館の住人の一人・兎川雛太(とがわ・ひなた)が2年に進級した始業式前日、新たな入居者がやってきた。今年度から学院に編入してきた鷹宮絵愛(たかみや・エチカ)。彼は動物にしか心を開いていない変人だが、優れた頭脳の持ち主だった。奇しくも同室になった二人は、最初は反発するも次第にお互いを知っていく――。
しかし、ある日、あすなろ館に向かう遊歩道の途中にある東屋で、学内で絶対的な権力を持つ生徒会長の湖城龍一郎が何者かに殺害された。現場の状況から、犯行が可能なのはあすなろ館の住人だけである。
転入生のエチカは湖城から目を付けられていたため、犯人の最有力とされてしまう。雛太はエチカの嫌疑を晴らすため、捜査を始めるが――!?


予想外の結末に驚愕する!
注目の若手作家がおくる、学園ミステリ。

有限と微小のパン

有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER S&Mシリーズ (講談社文庫)

 

約900Pの長編で読むのが疲れました。

ただ、読み応えある内容だったのが良かったです。

S&Mシリーズ最終巻。最初のすべてがFになる以来の真賀田四季という天才の登場で、分けがわからない事件へと発展していく。凡人には犀川先生と真賀田四季の会話についていけないよ…

2人は別次元に立っていて、天才は天才としか話が合わないのかなと。

それでも真賀田四季犀川先生の台詞は印象に残るものばかりでした。

ただ、凡人である自分には耳が痛いところでもありました笑

密室殺人、消えた死体、謎の研究施設、居場所不明の真賀田四季、全てが明らかになる種明かしには衝撃だった。まさかのといったところ。

これはフェアなのかと疑いたくなるが、伏線はあると言えばあるんだよな…

 

萌絵や友人達がワイワイしつつも、ミステリーとして上質な物語でした。

 

これで犀川先生と萌絵に物語が終わりは寂しいなぁ。

関係だって、これからだろうに。

 

「F」から始まり今ここに終結、そして拡散?
萌絵たちが訪れたテーマパークで次々と起こる不可解な事件の背後には。

日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。

陰の季節

陰の季節 D県警シリーズ

 

警察小説で、事件というよりも警察内のいざこざを描いていて、警察官の苦悩がより感じられました。

事件というよりも人事、密告、無断欠勤など地味なふうに思えるが、真相を辿っていくたびに謎が深まると共に真相にたどり着いた時に浮かび上がってくる苦い気持ちは濃厚で良かったです。

 

短編集ですが、各話濃厚な人の闇を見せつけられるので満足度が高いです。

読み終えると、ずしんとした重みが残りますが、それが良い。

 

D警察シリーズを追いかけていきたいなと思いました。

 

警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。

天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟

天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex)

 

1話目は軽い雰囲気、2話目はちょっとシリアス、3話目は締めでもあるので深みがありました。

安定感のある物語でした。

医療、病院、病気を絡めた人間ドラマになっていて読み応えがあります。

医療のトリックを使うことで、一体何が起きているのか分からず、真相が気になって仕方がないです。

 

今回は鷹央が珍しく脆さを見せていて、人間らしさを感じられて良かったです。医療現場なら避けられない患者の死は辛いけど、それだけで終わらずに良かったです。

1巻では鷹央の傍若無人っぷりが目立っていましたが、今回のエピソードで鷹央への印象が変わりました。

 

その病気(ナゾ)、命にかかわるぞ? 炭酸飲料に毒が混入された、と訴えるトラック運転手。夜な夜な吸血鬼が現れる、と泣きつく看護師。病室に天使がいる、と語る少年。問題患者の巣窟たる統括診断部には、今日も今日とて不思議な症例が舞い込んでくる。だが、荒唐無稽な事件の裏側、その“真犯人”は思いもよらぬ病気で……。破天荒な天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が“診断”で解決する新感覚メディカル・ミステリー第2弾。

431秒後の殺人: 京都辻占探偵六角

431秒後の殺人: 京都辻占探偵六角 (ミステリ・フロンティア 112)

 

紙魚の手帖に表題作が載っていて、読んでいたので面白さは知っていたが、それ以外の短編も惹きつける謎の死とトリックで、読み応え抜群でした。

各話、最後の最後まで分からないのが良い。

事件の状況が独特で、どのように殺人をしたのか分からないので、読んでいてどのような真実がるのか気になって仕方なかったです。

また、事件への導入や真相に至る伏線が自然に描かれているので、物語に入りやすかったです。

 

不機嫌探偵・六角、助手・直行のキャラクター性も良かったです。

2人の関係も大きな変化がないのがまた良い。

 

作者の今後の作品が楽しみです。

 

最重要容疑者は、被害者の死亡時刻の前後はタクシーに乗っていた。駆け出しカメラマンの安見直行は、写真の楽しさを教えてくれた恩人である叔父の死の謎を解き明かすため、道のさざめきから啓示を得て、失せ物を見つけ出す辻占の達人が主をつとめる六角法衣店を訪れる。「死亡事故」を他殺と証明する証拠を探し出すためだ――不機嫌で気紛れな探偵とお人好しのワトスン役が遭遇する五つの難事件。第16回ミステリーズ新人賞受賞作家が描く、古都・京都の21世紀型不可能犯罪!