羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2 (MF文庫J)


波乱の幕開けになった2年生編。

遂に清隆が実力を周囲に見せ始めていて、環境が変わっていく。

クラス内の変化は上手く堀北が納めた感じだが、変わらないわけがない。

他クラスの数人は警戒を強めている感じ。

前巻で清隆の力を知った須藤の成長が凄い。まさかこんなにも変化するとは。

綾小路グループはどうなっていくのか。

そして、恵とのお家デートも甘々で良いですね。清隆と恵の関係はどうなっていくのかも注目です。


次の試験はまたもや無人島サバイバル試験。

だが、1年から3年までの全員参加ということで規模が大きくなっているし、競い合い要素が高まっているので退学者も生まれそうですね。

試験に備えて、1年から3年までの各学年の状況を確認することに終始していたので動きが少ないです。

ただ、その分どんな試験模様になるのか楽しみで仕方ないです。


坂柳と一ノ瀬。龍園と葛城。堀北と伊吹。

どんどん関係が変わっていくのも良いです。


新キャラの鬼龍院はどう動くのか楽しみです。


キャラが増えてきて、どう動かしていくのか。どのクラスが上にいくのか。

楽しみ過ぎますね。


ホワイトルームからの刺客は予想通りでした。

南雲が清隆の実力を測れてないのは残念としか。相手にならなそう。


清隆がどう暗躍していくのか、それとも堂々といくのか。

清隆の動きも楽しみだ。


2年生編1巻

https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/01/25/210000


(あらすじ)

「オレはおまえが退学になることは絶対に許さない」 
新1年生の仕掛けを回避した綾小路。だが「取れるはずのない満点を綾小路が取った。俺は……手品を見てるみたいだ」数学試験の満点獲得が波紋を広げる。そんな中、試験の結果を受け堀北鈴音が生徒会入りを要望する。来るもの拒まずの南雲はそれを受け入れるものの色々な思惑が絡むようで……。 
軽井沢との仲が少しずつ深まるなど、状況が変化を迎える中、全学年で競いあう無人島サバイバル試験の夏休み開催が発表された。戦いはグループ戦で上位3グループに莫大な報酬が与えられる一方、下位グループは退学ペナルティを受ける。前哨戦として上陸前にグループ作りが許可された結果、全クラスを巻き込んだ人材獲得合戦が始まる!


星降る夜になったら

星降る夜になったら【電子特典付き】 (MF文庫J)


スニーカー文庫で描いていた作者がMF文庫に参戦。


表紙やあらすじを見てるだけでこれは読みたいと思っていた作品でした。

いざ読んでみたら、序盤から事細かな描写や主人公・准太とヒロイン・佳乃の徐々に縮まっていくニヤニヤする関係の推移などに浸れます。

ただ、そのまま明るい青春で終わることはなく…

准太目線から佳乃目線へ。

序盤から終盤へ章を重ねるたびに胸が苦しくなる展開をしていて、最後までどうなるのか分からないもどかしさがありました。

また、准太と佳乃の周りにいる人達が暖かくて優しくて… だからこそ辛くもある。


みんな自分ではない誰かのために彗星に願ったばかりにすれ違い続けるというのは悲しい。だけど、その悲しみの奥に潜む暖かさには救われました。


明るい話ではないが、暗い話で括りたくない。そんな読み心地でした。

とても味わい深い作品で、何度だって読み返したいと思いました。


別レーベルの宣伝になりますがスニーカー文庫で出しているあまさきみりと先生の作品の

キミの忘れかたを教えても良いですよ。

1巻

https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2019/02/19/キミの忘れかたを教えて

2巻

https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2019/03/05/キミの忘れかたを教えて


(あらすじ) 

今と違う設定で、 もう一度出会いたかった――。 
この身が滅びようとも、佳乃を救いたい――。だけど、 
《それだけを願っても救われないことは分かっていた》 
花菱准汰の日常は、起きる⇒学校へ行く⇒遊ぶ⇒寝る。ただそれだけ、省エネで適当であることは彼らしさだった。渡良瀬佳乃は真逆。作業BGMでも、この作業に聴く音楽コレ、食べ物のベスト温度はコレと超が付くほどのこだわり派。 
そんな2人はとある補修を通じて出会い、恋にも似た感情を抱くようになる。が、佳乃は謎の奇病に伏すことに。……しかし、奇跡は起きた。彼と彼女は他人となり、性格も変更され、生きることが許された。 
――両思いが故にすれ違うことを選んだ、最高に美しくも儚い命の物語。



弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで2

弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで 2 (オーバーラップ文庫)


青春と創作が重なりあっていて、読み応えがあります。

新キャラの藍奈が裏の顔をあるのにそれを隠さないで開き直っているのは珍しい。それは解の優しさのおかげかも知れないな。

藍奈が明らかに過去になんかあったのは匂わせていたが、予想以上でした。

この巻を読み終わる頃には好きになること間違いなしです。


そして、イラストレーターの絵留の過去も明かされ、引きずっていた傷を癒せて良かったです。


藍奈と絵留の友情や取り組んでいるものへの覚悟が伝わってくるので、終盤は心揺さぶられました。


藍奈が加わったことでよりソシャゲ部のクオリティが上がりました。

これからの成長が楽しみです。


解も悩みを解消して、ただ真っ直ぐに自分の気持ちに向き合っていった結果が良い結末に導びかれて良かったです。


1巻

https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2019/12/25/210000




(あらすじ)

廃部の危機を乗り越え、夏休みを迎えた命薫高校ソシャゲ部。四人は茜の推薦によって、優秀な学生が集い、開発したゲームの出来を競う大会へ参加することに! 
加えて、解の入部後初めての『開発』に張り切るソシャゲ部の元に、解たちの活躍を知った声優志望の新入部員・夜桜藍奈がやってくる。 
こうして藍奈も加わり、五人でソシャゲ作りに取り組んでいく……はずが、解がスランプに陥ってしまうだけでなく、絵瑠と藍奈の間にも並々ならぬ確執があって、開発どころではなくなってしまい――!?
第6回オーバーラップ文庫大賞・金賞のソシャゲ×青春ラブコメ、波乱の第二巻! 




七丁目まで空が象色

七丁目まで空が象色 (文春文庫)


像が街中に出るという大事件を丸々一冊かけて描かれている。

象という生き物の強さや性分は読んでいて、ためになりました。動物園から出た根本的な理由は好きでした。

事件の背景は現実味がなく、あまり興味を引かなかったのは残念。

ただ、読み終えてみると悪くない流れだったかなと。

大変な状況だっただけにいつもの賑やかな日常が少なめでした。仕方ないとはいえ、惜しいなと。

長編も良いんですが、短編の方が話の自由さがあって好きです。


相変わらず桃達が事件に巻き込まれていたが今回は今までとは違うというのが明かされたが、これからはどうなっていくのか気になります。


(あらすじ)

マレーバク舎を新設する事となり、飼育方法などを学ぶ為に、山西市動物園へ「研修」に来た桃本ら楓ヶ丘動物園のメンバーたち。そこでは、桃本の従弟である誠一郎が働いていて、邂逅を喜ぶ二人だったが、園内ではある異変が―。なんと飼育している象が脱走してしまったのだ。象はどうして逃げたのか?待望のシリーズ第5弾!!




水曜日が消えた

水曜日が消えた (講談社タイガ)


曜日によって人格が違うという特殊な設定だが、読んでみるとコミカルな部分とシリアスな部分が上手い具合に配分されていました。

主人公が1番目立たない火曜日くんが主役ということで、灰色な日常が最初は見えますが、水曜日も過ごせるようになってからは今まで見えなかった景色が見えて嬉しい反面、他の曜日がどう考えて生きているのかが刺さってきます。


事態が変わり、このままでは自身の人格が消えてしまうという恐怖が付き纏ってきて、そこからはスリリングな状況になり最後まで一気に引き寄せられました。


人格入れ替わりの大変さを押し出すのではなく、7人の個性の良いところを見せてくるのは良かったです。

火曜日くんが最後に決断したことに火曜日くんの魅力が詰まっていました。


(あらすじ)

一つの身体に宿った“七人の僕”。曜日ごとに切り替わる人格のうち火曜日担当が僕だ。だけど、ある朝目覚めるとそこは―水曜日!?いつもは定休日の飲食店、入ったことのない図書館、そして、初めての恋。友人の一ノ瀬にたしなめられながらも、浮かれていた僕(火曜日)だったが、ある不穏な気配に気づく。僕らのなかに裏切り者がいる…?予測不能の“七心一体”恋愛サスペンス!


さよなら異世界、またきて明日Ⅱ 旅する轍と希望の箱

さよなら異世界、またきて明日II 旅する轍と希望の箱 (富士見ファンタジア文庫)


ケースケとニトの旅の続きが読めて良かったです。

新たな場所で出会ったのは物語を求めている届け屋のシャロルやすれ違ってしまった親子のポーラとファゴなどと出会う。

一緒に住んだり、話したりしていくうちに情が芽生えていくのが良いです。

それぞれ悩みを抱えている時間が長くなってしまって、歩き出し方を忘れてしまったようだけど、ケースケとニトがどうにかしようとあの手この手で導いていて、救いのある結末になってくれてホッとしました。


悲しみを抱えていた人達に暖かいエピソードが訪れるというのがこんなにも素晴らしいとは。


良い読み心地でした。


出会いと別れを繰り返していくのが人生。

作者が大切にしていることが文章を伝わってきました。


まだまだケースケとニトの旅を見ていきたいです。



1巻のブログ

https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/02/21/210000


(あらすじ)

今日から明日へ。ぼくたちは「さよなら」の轍を残して往く。 
滅びかけた異世界で旅を続けるケースケとニトは、“物語”を探しているという届け屋の女性・シャロルと出会う。彼女の探し物を手伝ううちに、三人はとある村に伝わる“灯花祭”を復活させることになるのだが――!?




サンタクロースを殺した。そして、キスをした。

サンタクロースを殺した。そして、キスをした。 (ガガガ文庫)



ガガガ特有の灰色の青春もの。

社会に馴染めない青年と少女の世界への抵抗。

主人公とヒロインの危うい関係が良かったですし、周りの意味深な人達なども良い味出してました。

会話の雰囲気やそれぞれの考え方だけでも楽しめるのが良いですね。

最後の展開が幸せなものになっていて、本当に嬉しかったです。


作品全体に漂う哀愁は確かな武器だと思いました。これからの作者の作品が楽しみです。


(あらすじ)

クリスマスを消すため僕は少女の恋人になる 
聖夜を間近に控え、街も浮き立つ12月初旬。先輩にフラれた僕は、美しく輝く駅前のイルミネーションを眺め、どうしようもない苛立ちと悲しさに震えていた。 
クリスマスなんて、なくなってしまえばいいのに……。 
そんな僕の前に突如現れた、高校生らしい一人の少女。 
「出来ますよ、クリスマスをなくすこと」 
彼女の持つノートは、『望まない願いのみを叶える』ことが出来るらしい。ノートの力で消すために、クリスマスを好きになる必要がある。だから―― 
「私と、疑似的な恋人になってください」 
第14回小学館ライトノベル大賞、優秀賞受賞作品。 
これは、僕と少女の奇妙な関係から始まる、恋を終わらせるための物語。