羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹

灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)


またもや知らない未知の世界に入り、話す言葉や文化が違う場所に入ったハルヒロ達。

さぐりさぐりに情報を集めていき、生活を送っていくのはスリルがあって良いです。

なんか久しぶりに緊張感が漂う冒険になってました。ミスをしたら死ぬみたいな。


そして数巻にわたり、匂わせていたメリィとクザクの関係がハッキリして、ハルヒロはだいぶ落ち着けたんじゃないかな。クザクは諦めてないだろうけど。

ハルヒロとメリィはお似合いだけど、互いに引いちゃうからなぁ。


グリムガルに戻ってこれそうになり、グリムガルに来る前の記憶やグリムガルってなんなんだという極めて当然な悩みが出てきました。そして、ハルヒロ達の故郷は…というのが大事ですね。


ハルヒロが抱えている、自分より他人を優先するスタイルを良しとせず、メリィやシホルが注意するのは良いな。もっと良い合わないと。

終盤のハルヒロの心情は辛かったですね。ミスにミスが重なり、状況が悪化していく。

気になる引きでした。


(あらすじ)

『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからない。自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には―。



2020年 8月 購入予定&気になる作品

 8月は読みたい作品が多めで楽しみです。

 

 

 さて新作で注目しているのはスニーカー文庫で2作品受賞した作者の「とってもカワイイ私と付きあってよ!」カミツキレイニー先生の久しぶりの新作「魔女と猟犬」河野裕先生の単行本作品の「昨日星を探した言い訳」などなど多数あります。

・新作で注目している作品

とってもカワイイ私と付きあってよ!

さいはての終末ガールズハッカー

魔女と猟犬

昨日星を探した言い訳

小悪魔だけど恋愛音痴のセンパイが今日も可愛い

いつか僕らが消えても、この物語が先輩の本棚にあったなら

落ちこぼれ天才竜医と白衣のヒナたち

 

 

 

 

 

さいはての終末ガールズパッカー (電撃文庫)

さいはての終末ガールズパッカー (電撃文庫)

 

 

 

落ちこぼれ天才竜医と白衣のヒナたち (MF文庫J)

落ちこぼれ天才竜医と白衣のヒナたち (MF文庫J)

  • 作者:林星悟
  • 発売日: 2020/08/25
  • メディア: 文庫
 

 

 

昨日星を探した言い訳

昨日星を探した言い訳

  • 作者:河野 裕
  • 発売日: 2020/08/24
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

 

 新刊はやっぱり、ひげを剃る〜の新刊は楽しみすぎますね。スパイ教室もどんな仕掛けが来るのかワクワクします。友人キャラがモテまくるわけないだろ?も無事に新刊が出るみたいで良かったです。

 

・新刊で注目している作品

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。4

友達の妹が俺にだけウザい5

ストライク・ザ・ブラッド22

1LDK、そして2JK。3

スパイ教室3

クラスメイトが使い魔になりまして4

友人キャラがモテまくるわけないだろ?3

君と漕ぐ3

 

 

 

 

 

友達の妹が俺にだけウザい5 (GA文庫)

友達の妹が俺にだけウザい5 (GA文庫)

 

 

 

 

 

スパイ教室03 《忘我》のアネット (ファンタジア文庫)

スパイ教室03 《忘我》のアネット (ファンタジア文庫)

  • 作者:竹町
  • 発売日: 2020/08/20
  • メディア: 文庫
 

 

 

クラスメイトが使い魔になりまして (4)

クラスメイトが使い魔になりまして (4)

  • 作者:鶴城 東
  • 発売日: 2020/08/20
  • メディア: 文庫
 

 

 

 

 

 

 

 

8月1日

角川スニーカー文庫

とってもカワイイ私と付きあってよ!

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。4

8月4日

ジャンプコミックス

ハイキュー44

8月6日

幻冬社文庫

花村遠野の恋と故意

8月7日

GA文庫

友達の妹が俺にだけウザい5

痴漢されそうになってるS級美少女を助けたら

電撃文庫

ストライク・ザ・ブラッド22

さいはての終末ガールズハッカー

双葉文庫

動機探偵

遥かに届くきみの聲

8月11日

・モーニングKC

娘の友達5

8月12日

裏少年サンデーコミックス

ダンベル何キロ持てる?10

8月20日

ファンタジア文庫

1LDK、そして2JK。3

スパイ教室3

デート・ア・ライブ アンコール10

ガガガ文庫

クラスメイトが使い魔になりまして4

育ちざかりの教え子がやけにエモい2

魔女と猟犬

講談社タイガ

閻魔堂沙羅の推理奇譚 A+B+Cの殺人

星と脚光 新人俳優のマネジメントレポート

早川書房単行本

楽園とは探偵の不在なり

8月24日

KADOKAWA単行本

昨日星を探した言い訳

・バーズコミックス

麦本三歩の好きなもの1

8月25日

オーバーラップ文庫

小悪魔だけど恋愛音痴のセンパイが今日も可愛い

友人キャラがモテまくるわけないだろ?3

・MF文庫

いつか僕らが消えても、この物語が先輩の本棚にあったなら

落ちこぼれ天才竜医と白衣のヒナたち

異世界はジョーカーに微笑んだ。

メディアワークス文庫

新米編集者・春原美琴はくじけない

8月27日

まんがタイムKRコミックス

NEWGAME11

8月28日

新潮文庫

君と漕ぐ3

 

 

名探偵は嘘をつかない

名探偵は嘘をつかない (光文社文庫)


紅蓮館の殺人で気になっている阿津川先生のデビュー作。

探偵が社会的立場を持っていたり、輪廻転生が起きていたり状況を混ぜて混ぜてこねていたという印象です。

全体で600Pと厚くて読み始めは不安でしたが、段階を踏んでいくうちにどうして名探偵阿津川透が訴えられているのか、どうして訴えるのか、様々な人の背景を描いていて、状況を知っていくうちに物語に惹きつけられいきました。

最初から中盤までは阿津川透の振る舞いに、本当はやっているのでは?と思っていた分、最後に明かされた彼の真意には切なさが感じられました。

みんながみんな救われるような甘い話ではなかったです。

やるせなさや行き場のない気持ちなどが密に描かれていて良かったです。


闇鍋みたいに色々詰め込まれていましたがきっちりまとめあげていたので、良い作品でした。


(あらすじ)

名探偵・阿久津透。数々の事件を解決してきた彼は、証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したという罪で、本邦初の探偵弾劾裁判にかけられることになった。兄を見殺しにされた彼の助手、火村つかさは、裁判の請求人六名に名を連ねたが、その中には思わぬ人物も入っていて―!新人発掘プロジェクトから現れた鬼才、審査員を唸らせた必読のデビュー作、待望の文庫化!



2020年 上半期オススメのライトノベル新作20選

 凄い今さらだけど、2020年の上半期に発売されたライトノベルの新作で面白くて、読んでほしいオススメ作品を紹介していきます。

コロナなどの影響は少なからずあると思います。

ですが、作品の命をそれで失われてほしくないなと。

気になった作品は是非読んでほしいです。

 

 

2020年

・1月

 

ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)

ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)

 

 

新人賞作品。コマリちゃんを中心にしたドタバタコメディでありつつ、シリアスもある。完成度が高い作品です。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/01/12/213000

新人賞作品。文章とイラストで騙しにくる仕掛けには驚いた。読み終えた後には気持ちよく騙されます。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/01/19/220000

 

結婚が前提のラブコメ (ガガガ文庫)

結婚が前提のラブコメ (ガガガ文庫)

 

 

ブコメで婚活を扱うとは新しい。仲介人の主人公と婚活者の関係をどう料理するのか楽しみな作品です。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/01/22/203000

 

 

―異能― (MF文庫J)

―異能― (MF文庫J)

  • 作者:落葉沙夢
  • 発売日: 2020/01/24
  • メディア: 文庫
 

 

群像劇でどんどん生き死にの戦いに巻き込まれていき、繋がっていく最後が熱いです。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/02/02/210000

・2月

物語が始まる段階で付き合っているという珍しい設定。どこまで隠していけるのか楽しみです。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/02/01/210000

声優ラジオを舞台に起こる成長物語。

声優界で勝ち抜いていく主役2人を応援したくなります。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/02/08/213000

 

 

俺の女友達が最高に可愛い。 (GA文庫)

俺の女友達が最高に可愛い。 (GA文庫)

 

 

彼女にするより友達でいる方が楽で心地良いんじゃないかということを体現したラブコメ。めちゃくちゃ面白い。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/02/16/210000

 

・3月

特になし。

あら珍しい。

 

・4月

 

カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)

カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)

 

 

タイトルの通り、禁断のラブコメ

心が苦しくなりそうだが、どうなる。

背徳感が襲ってくる。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/04/16/120000

 

 

きのうの春で、君を待つ (ガガガ文庫)

きのうの春で、君を待つ (ガガガ文庫)

 

 

タイムリープを利用した青春。

後悔や未練を乗り越えていく姿が眩しい。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/04/19/190000

ヒロインの幽霊が側にいる。本音が隣にいるようなものだが、ラブコメとして良かったです。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/04/21/220000

 

 

人生を変えていくために先輩の助けになっていたら本気になる後輩ヒロインが良い。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/01/200000

 

 

シンデレラは探さない。 (講談社ラノベ文庫)

シンデレラは探さない。 (講談社ラノベ文庫)

 

 

ひとりぼっちだったシンデレラが王子様と出会って、暖かい環境に囲まれて幸せになる。素晴らしい作品。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/02/211500

 

・5月

周囲に勘違いされていた少女が周りに流されない少年と心を近づけていく過程が良かったです。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/03/211500

 

 

 

オリジナルアニメの前日譚。戦乙女達がそれぞれ覚悟を持って、戦場に立つのか。熱い作品です。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/04/210000

 

物語の世界に入り、バッドエンドをバッドエンドに変えていく。バッドエンドは様々だというのが印象的でした。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/12/210000

 

 

人と種族間を超えた繋がりには感情を揺さぶられました。悩みを晴らしていく流れが美しい。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/23/210000

 

学園ミステリー。着眼点が面白い謎と双子姉妹とのラブコメ要素がほのめかされていて、シリーズ化してほしいです。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/05/25/210000

 

・6月

 

シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)

シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)

 

 

ミステリーの定石、謎を解くのではなく。謎を解かないようにするというスタイルが珍しくて楽しめます。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/06/19/210000

 

主人公とヒロインが互いを想うあまりすれ違うのが悲しすぎる。だけど、悲しみの奥にある感情が胸に刺さります。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/06/26/211500

 

 

 

本と会話出来る主人公が本に関係する出来事に悩む人達と向き合っていく暖かい物語です。

 https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2020/06/30/210000

 

 

魔女の愛し仔

魔女の愛し仔 (星海社FICTIONS)


魔女が生贄の少女と一緒に暮らしていき、互いに相手を自分以上に大事にしているのは依存に近いですが、尊いと思います。

最初から中良い状況で始まりましたが、途中に挟まっている出会った頃のそっけない関係から愛が育まれていった過程が胸にきましたし、だからこそ互いの必死な行動原理に納得がいきました。


おとき話でなるべき結末にならなかった世界に入り、物語に介入していき幸せな終わりを目指していくのが軸でした。

各話の終わり方が多種多様で、読んでて驚きました。

おとぎ話の登場人物の心情や状況は固まってないほうが面白いなと思いました。


そして、魔女と娘の未来は幸せだったのか、最後の解釈はどうなんでしょう。


(あらすじ)

魔女が人間の子供を拾ったって。 
その先には、ロクな結末が待っていやしないのにーーー 
魔宴の夜、魔女集会へ生け贄として捧げられたサラは 
古き魔女、エンゲル・ヘクセンナハトに拾われる。 
『幸福になれなかった物語』を管理する彼女の書架には、 
銀の鎖で封印された“呪われた御話”たちが眠っていた。 
在るべき結末を迎えなかったお伽噺を幸せな終わりに導くため 
サラは禁忌を破って独断専行、本の中へと飛び込んだ! 
物語世界を旅する魔女と少女を待ち受けるのは、 
幸福な結末か、哀切な運命か、それともーーーー 


ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ〜扉子と空白の時〜

ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)


久しぶりの続巻でしたが、するりと内容に入っていけました。

横溝正史先生の作品がテーマでしたが、自分は1冊も読んだことがないので心配してましたが杞憂に終わりました。

知らない自分でも楽しめるので親切な内容です。

ストーリー中に横溝先生の作品の良さが挟まっていて思わず読みたくなりました。 余裕が出来たら…


内容としては1冊の本が一家をかき乱していて、その過程が凄いややこしい。

みんな因縁がこんがらがっていて、たどり着いた最後にはスッキリとは言わず、むしろ苦い気持ちになりました。

本人は軽い気持ちで起こしたんでしょうが、周りの人にとってはやるせない思いでしょう。



重くならないように栞子さんと大輔さんの甘々な触れ合いにはご馳走様でしたと。

扉子ちゃんは栞子さんとは違う成長をしていきそうですね。

読書感想文の学校側の思惑については正直知るかと思いますが、ブレないでほしいです。人それぞれの読書があるから良いのです。


最後に扉子ちゃんと祖母の対面は見ものでした。ただ、祖母は余計なことはしないでくれと願うばかりです。


話の緩急や構成が巧みで、ぐいぐい読めました。 

次巻はもう少し刊行ペースを…


(あらすじ)

シリーズ累計700万部の人気古書ミステリ、最新作は丸ごと「横溝正史」! 

ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。 
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。 
深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。 




記憶書店うたかた堂の淡々

記憶書店うたかた堂の淡々 (講談社タイガ)


記憶を売買することができる青年・現野一夜が様々な迷いを抱えている人から依頼を受けて、記憶を誰かに送ったり、交換したりしてその人が本当に欲しかったものを見つけ出すのに繋がっていくのが美しい。

各話の登場人物の内側の気持ちを暴くのがとても上手くて、まず話に夢中になります。そして、記憶にまつわることが明かされていくとがらりと景色を変える展開には驚かされます。そして、どの話も胸に訴えかけてくるような切実さがあり、読み終わった後の読後感が良いです。

泣ける話はうるっときますし、笑えるところは笑える。

各話で気持ちが揺れるので、どんどん引き込まれます。


一夜も不器用ながら随所で微妙な変化をしていき、とっつきやすくなってるのも良い。


シリーズ化してほしいです。


(あらすじ)


文学少女」シリーズの野村美月、待望の最新作! 

忘れたい人は、いますか。 
忘れられたい人は、いますか。 

静乃の優しすぎる恋人、誠が突如失踪した。職場に連絡すると彼は一年前に亡くなっているという。では、彼は一体誰だった? 
静乃の脳内に存在する、自分のものではない思い出。これは人の記憶が綴られた書物を売買する、うたかた堂の仕業か。記憶に浮かぶ海を、静乃は目指した。冷めた目をした美貌の青年が書物を繙くとき、心に秘めた過去が、秘密が、願いが、解き明かされる!