羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

2022-01-01から1年間の記事一覧

チェンソーマン

不遇な扱いを受けて、地獄みたいな生活をしていたデンジとポチタ。泥をすするかの様な恵まれないところから抜け出せるような、微かな希望を抱いていた非日常みたいな生活から、地獄に落ちる出来事が起きて、地獄に落ちる。 そこから始まるデンジの物語。 マ…

2022年11月1日〜11月10日に読んだ本とおすすめ作品

本を読むペースが上がってきて、順調でした。 ミステリ作品では米澤穂信先生、青崎有吾先生の新刊である、栞と嘘の季節とノッキンオン・ロックドドア2は読み応えがありました。登場人物の変化と謎が絡み合っていておすすめです。 光のとこにいてね、タスキ…

負けヒロインが多すぎる!@comic(1)

素晴らしいコミカライズ。 絵が上手くて、原作のヒロイン達を落とし込めているなと思いました。 八奈見のポンコツ姿と可愛いところ、書き分けているので飽きずに読めました。 温水の顔が様々なバリエーションがあって、愉快でした。 続きも期待出来るコミカ…

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食

川原礫先生の最新作。SAOを書いた作者だから描けるデスゲーム作品になっているなと。登場人物が小学生だからこそ、パニックになるし仲違いも起きる。そして必死さ、緊迫感を生み出していて、楽しみなシリーズになりそうです。 序盤は少し退屈かなと思いまし…

思い出リバイバル

心がほぐされるような読後感でした。 思い出というのは美化しがちだけど、冷静に俯瞰して見ると違う感覚になりますね。 今作は思い出を再び見たいと願う、切実な人達に一度だけ過去の思い出の場面に戻すことが出来る映人の元に集まる人を描く短編集です。 最…

2022年16本目映画すずめの戸締り

新海誠さんの新作映画となれば観るしかないと思ってることに驚きつつも観に行きました。 母と娘、祖父と息子、血の繋がりのない関係と家業などの悩みを抱えていた、主人公・鈴芽と物語のキーパーソンである草太が世を乱す存在を封じ込めていくというもの。 …

嘘つきなふたり

表紙、タイトル、あらすじ、帯から、ひしひしと感じるものがあり楽しみにしてましたが、その通り、いや想像以上に良かった。 雰囲気的に武田綾乃先生の黒小説!と思いきや、最後まで白い部分もあり、新境地を迎えた作品だったのかなと。 ミステリ要素があり…

竜の姫ブリュンヒルド

衝撃のデビューを飾った竜殺しのブリュンヒルドの前日譚にあたる物語。続編ではなく、世界観をより掘り下げたのは英断でした。 あれだけの作品を書いてしまったら、書くのに迷いが生まれてもおかしくはないな。 ただ、それでも今作を書いて下さってありがた…

ノッキンオン・ロックドドア2

素晴らしいシリーズですね! 1巻を読み返して、今巻を読んだら、1作目よりもグッとキャラクターに魅力が増して、過去も明かされて、より今作品の虜になりました。 前巻で明かされなかった探偵2人と刑事と容疑者の大学時代のエピソードが描かれていて、そん…

ノッキンオン・ロックドドア

続巻が文庫化するので再読しました。 初めて読んだときよりもミステリ作品として、より深く読み込めました。 バディモノで、動機、シチュエーション、得意推理が違う探偵2人が様々な事件を解いていく。互いに分かりあって、信頼している関係性が良い。軽口や…

薫る花は凛と咲く(5)

毎巻良いのだが、今巻も無事冒頭から涙が滲んできてしまいました。 凛太郎が薫子の為に頑張って誕生日ケーキを作って、渡して、どう思われるのか不安でハラハラするが、薫子の言葉で安心する。読んでるこちらも嬉しくなりました。 凛太郎の気持ちが薫子にき…

光のとこにいてね

ずっしりと心に響く物語でした。 少女と少女、家庭に振り回される少女2人が心を寄せ合い、離れて、また出会い、離れる。ままならない人生を描いていて、最後に掴んだ光には切なさと暖かさがありました。 恵まれない境遇のなか、巡り会えた奇跡。 互いに互い…

ひぐらしのなく頃に 巡 (2)

沙都子がエウアとルールの確認をしていくあたりはアニメで見られなかったので、順序立てて進行しているのが非常に分かりやすい。 沙都子と梨花、互いの考えを吹き出しで明かしていくことで、沙都子がこうやって出し抜いていたのかと知ることが出来て良かった…

アオのハコ 7

雛の猛アタックが止まらん! 大喜が徐々に意識しているのを見ると、効いてるな〜と思いつつも、いつまで大喜は受け身でいるのか気になるところ。 本命の千夏は揺るがないだけに、雛をどう動かすかというところだが、ここ数巻パターン化してきてしまったのが…

2022年15本目映画窓辺にて

今泉監督ということで観に行きましたが、素晴らしい映画でした。 妻に浮気されたがショックを受けないことにショックを受けた夫が様々な人に好きとは何か、自分の気持ちがどうなっているのか探しに行く。まるで旅のようでした。 様々な浮気の形を見せられま…

タスキメシ 箱根

胸を熱くさせる駅伝小説でした。 選手を支える栄養士と現役の部員の視点を交互に織り交ぜて、箱根駅伝に出場して、目標を目指すのかを描いていて、どちらの立場を知っているからこそ、故障や襷などの事態には胸が苦しくなりました。 駅伝に出たことがない、…

栞と嘘の季節

待ってました!続編が出てくれて嬉しいです。 また、堀川と松倉に出会えて嬉しい限りです。前作の本と鍵の季節が絶妙にまとまっていたし、2人の関係もひと段落していたので、シリーズ化は難しいのかなと思っていたので、シリーズ化していきそうで良かった 前…

雑記 3年振りの東山奈央さんのライブ

久しぶりに東山奈央さんのツアーライブが開催されて、パシフィコ横浜で行われるということで参加してきました。 東山さんの持ち曲が増えて、レパートリーが増えたなと感じました。 可愛いらしい曲から、暗い雰囲気、そしてかっこいい曲と、曲が切り替わるた…

定価のない本

タイトルから気になって読みましたが、ミステリとしても、戦後の日本が見えたり、本に関わる人達の苦境があったりと様々な要素が詰まっているので、最初から最後まで気が抜けない。しかし、読み終わった後は非常に胸が熱くなりました。 タイトルの定価がない…

2022年10月読んだ本とおすすめ作品 

新作、新刊共に豊作でした。 新作で特におすすめ作品は あなたへの挑戦状 君といた日の続き 六畳間ミステリーアパート 金環日蝕 です。 新刊では 凜として弓を引く 青雲篇 死にがいを求めて生きているの ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編8 さよならの言…

ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶- (3)

今回はしんみりする話、ほっこりする話、登場人物の掘り下げ、獣医師の信念。 各エピソードがそれぞれ雰囲気が違うから、読んでいて、作品の幅が広がっているようで良かったです。 最初のエピソードの、シカの死体から浮かび上がってくる人間の業には胸が痛…

2022年11月23日〜11月31日に読んだ作品とおすすめ作品

結構冊数読めた上に、面白い作品が多くて満腹です。 朝井リョウ先生の死にがいを求めて生きているの、東京創元社から出た金環日蝕は心削られながらも、読み応えがありました。 よう実、ワンダンス、ラストカルテ、さよならの言い方なんて知らない。のシリー…

金環日蝕

傑作でした。 犯罪は様々起きているが、犯罪と犯罪者にどう向き合っていけば良いのか悩む2組のペアを描いている。調査する正義の方と落ちていきながらも犯罪に染まっていきそうな方、どちらの視点があるからこそ、至る結論に説得力が生まれていました。 人の…

六畳間ミステリーアパート

癖のある管理人と真面目に悩む田中さんがアパートに住む人、それぞれの悩みに向き合っていく。悩みが切実なものばかりで、読んでいて感情移入してしまう場面が多々ありました。 どの話も変化していく住民の様子が晴れやかで、読んでいて胸に訴えてくるものが…

さよならの言い方なんて知らない。7

最近はバトルが続いていたので、今巻は心理戦が多めで嬉しかったです。香屋とトーマが探り合いながら、遠距離であの手この手で出し抜こうとしているのが非常に良い。トーマが圧倒的に優位にいて、指す手は間違わないが、香屋の方が想像を超えるアプローチを…

2022年11月17日〜11月22日に読んだ作品とおすすめ作品

読んだ作品は多くはないですが、どれも良かったです。 おすすめは辻堂先生の君といた日の続きは、まとまっていて非常に良い読後感でした。 悲鳴伝は西尾維新先生節全開ですが、癖になる面白さでした。 ・おすすめ作品 君といた日の続き 悲鳴伝 負けヒロイン…

オールドタイムズ

ニュースやバラエティ、メディアで有名な人の裏側を暴いていくというあらすじから気になって読みましたが、面白かったです。 新しく立ち上げたウェブニュースサイトのオールドタイムズを舞台に、数々のニュースの裏側を暴いていく。 作中で大事にされている…

ワンダンス(9)

カボがダンサーとしての成長はもちろんですが、人としても変わっている。 吃音を抱えているからこそ内気になっているが、ダンスを続けるうえで会話、意思の疎通が欠かせないことが浮き彫りになってくる。 壁にぶつかりながらも、カボが会話を避けずに自分の…

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編8

.5みたいな息抜き感がある修学旅行回でした。結構閉鎖的な環境なはずだけど、修学旅行行くんだな。 また、特別な試験はなく、クラスが違う人と行動を共にするだけだから、気軽に読めました。 それでも、要所で見どころがありました。 須藤の堀北への告白。こ…

2022年11月購入予定&注目作品

新作で注目しているのは、好きな作家の光のとこにいてね、思い出リバイバル、デモンズ・クレスト (1) 、嘘つきなふたりが見過ごせないです。 新刊では、河野裕先生のさよならの言い方なんて知らない。 7と米澤穂信先生のビターな青春ミステリである、栞と嘘…