久しぶりに読み返しましたが、良かった。
喪失を抱えた少年が思春期の悩みを抱えた友人達とバンドを組み、生きるための活路を見出していく。それぞれ事情があって、でも味気ない学校生活を変えたい意思を持つことで、周りから何言われようとぶれない強さ、団結力があって良かったです。
仲間の大切さがよく伝わってきました。周りに馴染めない人達が集まって、絆を深めていく様子は良いですね。心開いてぶつかり合えるのは貴重です。
大切な人の喪失を乗り越えていく主人公の最後は見事なものでした。また、回想で登場する彼女の優しさもグッときました。
ロックな生き様に惹かれます。
タイトルで回避して欲しくない作品です。
彼女は死んだ。そして僕らは、出会った。ねーねーねー。高校三年生の朝は、意外な声に遮られた。狸寝入りを決め込む僕に話しかけてきた同級生、白波瀬巳緒。そして、隣の席の、綺麗な声が耳に残る少女、御堂楓。留年し、居場所がないと思った学校のはずなのに、気づけば僕の周りに輪ができていく。胸はまだ、痛む。あの笑顔を思い出す。でも、彼女の歌声が響く。ほんのり温かいユーモアと切なさが心を打つ、最旬青春小説。