キャラ・ライト文芸
青春を部活で過ごしていると楽しいばかりではなく、苦しみもやってくる。それとどう向き合っていくのか。 バトンリレーを題材に少年の葛藤を描いていました。腐ったり、気持ちが入らなかったり、様々な悩みがあるが、バトンを繋ぐ相手や渡してくる相手を思う…
発売前から期待してましたけど、超えてきました。挑戦的な作品でありながらも、しっかりまとまっているのは作者の熱を感じられて良い。 一つの小説に五つのジャンルを詰め込む。発想が良いが、よく一冊にまとめあけだなと唸るしかない。読んでいて、胸が高ま…
ラノベでミステリを描いてた玩具堂先生が東京創元社デビューとは、読者として嬉しい限り。 癖が抑えめでしたが、するする読み進めやすい文章は健在でした。 日常の謎。 語り手や名探偵が高校生なので、青さがあります。ただ、事件の真相に辿り着くと大人、成…
紙の本の貴重さ、大切さを示す、素晴らしい作品です。 本の重さは持っていたい人なので、刺さります。 今回、本を直す。図書修復家をテーマに組み込んでいて、図書館が存続する限り必要不可欠な存在だなと。 図書修復家を目指す女性の苦悩がありましたが、彼…
再読。やさしい物語で好きです。 タイトルの意味はミスリードがあり、そっちかとなるがどっちもやさしい魔女であることには変わりない。 現代に魔女がいたらという設定で魔女裁判を魔女が行わなければならない窮屈さから抜け出す最後は爽快でした。 設定が魅…
あらすじ、表紙から捻れた小説かなと予想してましたが、想像以上に闇を持つ小説でした。 なぜ、監禁が起きたのか。 なぜ、ぜんぶ小説のせいだと訴えるのか。 タイトルの完璧な小説とは何か。 事件に至るまでの経緯が明かされていく形で進行していく。 最後ま…
大好きな井上悠宇先生が遂に単行本作品を出すとは。 買うしかない。 1話目は以前小説現代で読んでいましたが、掴みに持ってくる話としてはこれ以上ない。 特殊な探偵の在り方をしていると十分に伝わってくる出だしだと思う。 その探偵、不実在なだけに結論は…
序盤は夢や希望が感じられず、まさにAIに創造を奪われているのが伝わってきて暗い気持ちに。 ただ、AIが発展していくと人に出来ることは限られてしまう。いや、そうじゃないだろと訴えかけてくる。厳しい現実を見せつつ、人が創造する喜び、目的、価値の大事…
シンプルに結末が気になる作品でした。 目が見えない、耳が聞こえない、話せない、障害を抱えた女性が地下に取り残されている。しかも時間制限がある。こんなスリリングな状況をどう切り抜けるのか気になって仕方ない。状況的にドローンで誘導するしかない上…
駅伝小説はやはり熱くなる。 箱根駅伝に参加出来なかった大学から選ばれる学連選抜チームにスポットを当てた作品。自分の大学は出られないのに自分は走っていいのか。もう競技を引退するのにどんな気持ちで走ればいいのか。それぞれの悩みがあり、その悩みと…
ミステリとして、読み応え抜群の長編でした。大山先生は短編、中編のイメージが強かったですが、今作で長編もいけると魅せてくれた。 仮面を被った犯人を捜せという惹かれる設定で最初から最後まで釘付けにされました。 双子、入れ替わり、探偵、地元の有名…
面白い上に読みやすい。 青春とミステリの配分が上手い。 主人公・葉音の心踊る様子や各話の謎の真相が気になって仕方なかったです。また、真相に至るまでの推理もスムーズで良かったです。 葉音の恋というか、憧れ。青春に対するモチベーションは眩しかった…
表紙から素晴らしい。表紙になってる話が1番好きで印象的だっただけに良い絵だなと思います。クジラを見る母と娘の図は読み終えたら心に響くものがあります。 悩みは尽きないけど、気持ちが晴れたならそれで良い。背中を押してくれる作品です。 ぐらぐら揺れ…
素晴らしい作品でした! 以前から気になっていたが、読んで良かった!様々な岐路に立つ人達が上を見れるようになっていく短編集。 各話のスポット当たる人物論が自分の心と向き合っていき、視界が開けていく様子は読んでいて安心します。何に悩んでいるのか…
帯に書いてある推薦通りの内容で非常に満足です! 法律家の一歩手前、司法修習生を掘り下げる物語。 これから法律家になるにあたり未熟な部分があるが、だからこそ試練を乗り越えて成長していく彼らの姿に希望があって良かったです。 また、指導者側も影響を…
僕は僕の書いた小説を知らないの改題作品。初めて読んだ時もグッときましたが、今回もまた胸が熱くなります。記憶が薄れていたから、再び今作の良さを初体験出来たようでした。主人公のアキラのようでした。 記憶が一日しかもたない小説家が病、現実に打ちひ…
素晴らしい作品でした! 今、自分が読書する意欲が落ちているタイミングで巡り会えたのはラッキーでした。 単行本が気になっていたので、良いタイミングで文庫化してくれました。紙の書籍が貴重な世界にある図書館の物語。 現代はまだかもしれないが、徐々に…
初村上春樹作品。独特の文章、ふわふわした雰囲気で進んでいく。 世界一タフになる少年・カフカと猫と話せるナカタさん、2人の視点が交互に訪れる。摩訶不思議な状況ですが、先が気になる物語でした。 また、曖昧で、関係性がないようなエピソードが詰め込ま…
あらすじにある通り、ミステリのショーケースのような1冊でした。久しぶりにミステリ作品で気持ちが高まりました。 あの手この手で、謎解きの快感が伝わってきました。 ミステリ好き必読の短編集になっていました。様々なバリエーションで読者を振り回してき…
あぁ、終わってしまった。 もっともっと浸っていたいと思う作品でした。 無事大円団を迎えられて凄い。改めて1巻から通して、ここまでたどり着く過程が計算されていたのだと思うと恐ろしい。無駄なく、繋がっていく構成には驚くしかないです。 ケイと浦地さ…
人と人の繋がりがSNSやYouTubeなど広がっている現実で起こり得る問題を描いていました。 今回はSNSや現実でもある、無自覚な悪意、意識的な悪意を取り上げていて、まさに今を描いているので考えさせられる。 ルッキズム、中傷、ニュースで流れている問題をテ…
人生に希望を見いだせずにいる人に届いて欲しい作品でした。 iというのは虚数で、愛でもあって、小説でもある。現実に生きられない少年、少女の虚無感加減が絶妙でした。人間生きていたら、たまに考えてしまう生きる意味というのは人によって違うから、生き…
素晴らしい構成。最初からパズルを散りばめていて、ここにきてパズルがガチっとハマる快感を味わえて良かった。 サクラダリセットというタイトルの意味が判明する。また、咲良田の始まりも描かれていて、もう高まるしかない。 ケイの正しさと浦地の正しさ、…
武田先生のデビュー作。読めて良かった。手に入れにくいので諦めてましたが新装版で発売してくれて感謝です。男2人女1人の3人が織りなすほろ苦い青春でした。 デビュー作ですが、心理描写やざらつく感情表現が巧みでした。登場人物の表面と裏側の使い方が良…
現実では生きられない彼女が夢の中でかりそめの幸せを感じるのは悪いことなのか。 今回は思想の自由を考えることになりました。人の数だけ違う考えがあり、一概には決めつけられない。自分はどちらかと言えば柔軟なケイの考えが良いなーと思いました。 まぁ…
相麻が蘇り、物語が動き出すというタイミングでしたが、軽い短編多めでした。春埼の日常のような緩い話が大好きです。安心感がありました。また、優しい話があり、癒されました。 相麻の死が絡んだリセットを悔いるケイとケイの揺れに敏感な春埼の葛藤が絶妙…
タイトルが大袈裟ではなくて、そのままの通りだったのは驚きました。 序盤から終盤まで死んだミステリ作家の原稿を探していて、その過程で知る作家の人間性になんだかモヤモヤする展開だなと思いましたが。最後の真相判明でガラッと変わりました。 そう来る…
ドラマをきっかけに手に取りました。自分の知らない、知的財産というのを題材にしたドタバタ作品でした。勉強にもなるし、盛り上がりもあって、良かったです。 商標乗っ取り、など実際にありそうな出来事の裏側を除いているようで楽しかったです。 主人公・…
タイトルから気になって読みました。 血が苦手だが医師になりたい主人公・戸島。設定からして困難が予想されているが、やはり壁にぶつかる。進級が危うくなったり、死に際の患者に寄り添ったり、友人の病気、様々な悩みが尽きない。 それでもしっかり患者と…
続編が出たということはシリーズ化かな。嬉しい限りです。 蓮くんの成長を追ってるの楽しいです。段階を追って出来る事が増えていくのは親にとって嬉しいですよね。育児の困難は多々あるが、赤ん坊の笑顔を見れば吹き飛ぶのは分かる。 育児を交えながら、密…