羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

2021-01-01から1年間の記事一覧

スモールワールズ

発売当初から気になってはいたが、手が出なかった。しかし、今作に入っている魔王の帰還という短編が漫画化されていて、読んでみたら面白かったので、今作に手が出せました。 なんだろう、読んでいてモヤモヤしたり、登場人物に感情移入して苦しんだりとわ…

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する2

暗殺者・ルーグの標的である勇者・エポナが掘り下げられる。 なぜ、女神が勇者を殺せというのかが分かる。 どういう事情があるのかなと思ったら、力はあるが、力に振り回されて敵味方関係なく虐殺する勇者は危険過ぎる。 力と精神がチグハグしていて、心配…

トリカゴ

無戸籍者を題材にした社会派ミステリー。 無戸籍者がいるのは知っていたが、改めて知ることが出来て良かったです。当たり前の基準が変わってしまっている彼らにとって、戸籍を持っている人をどう感じているのか。学ばせてもらいました。 日々、当たり前に受…

ブラックサマーの殺人

ストーンサークルの殺人の続編。 今回もボリュームがある1冊だが、飽きさせないハラハラした展開をしていて、楽しく読めました。 ポーが昔捕まえた犯人が実は殺人をしていなかった疑惑があがり、次々とポーにとって悪夢のような状況が整えられていく。 前作…

2021年 10月 読んだ本とおすすめ作品 読書メーターから

10月の読んだ本をまとめました。 10月に読んだ本の中でおすすめの作品を紹介していきます。 新作の中では伊坂幸太郎先生の最新作・ペッパーズ・ゴーストはワクワクする題材で心躍る展開、線を僕は描くの作者の7.5グラムの奇跡はお仕事ものとして目の病気と向…

ブルーピリオド 3

八虎は成長しているが、まだ絵書きの入口だったか。 何かをモチーフにして描くのと、テーマを与えられて創造して描くのは違うのだろう。 落ち込む八虎だが、原点である森先輩や佐伯先生から立ち直るヒントを得て、生き生きして描くことに夢中になるのは良い…

ストーンサークルの殺人

分厚い1冊だが、読み進めていくうえで必要な分量だったのだなというくらい、情報が詰められているので満足度が高いです。 作品の中心にある連続殺人の方法や規則性はグロいものがありました。 その事件を起こすに至った経緯もモヤモヤするものでしたが、最…

冷たい密室と博士たち

すべてがFとなるよりもまっすぐ、本格ミステリーでした。 密室のトリックや犯人の動機がさっぱり分からなかったですが、どうやって事件が構築されたのか気になったので犀川先生にあっさり説明された時は唖然としました。 自分の中で気にも止めてなかった、…

2021年 12本目 映画 劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア

先日から公開されたSAOの映画を観てきました。 原作のプログレッシブの話と映画オリジナル要素を上手く絡めた、非常に良い物語になっていました。 キリトとアスナの出会いは原作にあったが、そこに至るまでにアスナがどんな過ごし方をしていたのかが分からな…

映画公開! ソードアート・オンライン プログレッシブ1

映画が始まるので読み返しました。久しぶりに読んでも面白さは褪せませんね。 キリトとアスナの初期の探り合いには懐かしさがあって良い。 そういえば、アスナは悲観して暴走してたな。 だがキリトと出会うことで、目的を見つけられてからは切り替えて前を…

高校事変

本屋でよく見かけて売れてるのは分かってましたが、読んでみないことには分からなそうだったので読みました。 面白かったです! 公立高校に首相が訪問することになり、その高校に訪問したら、武装組織が乗り込んでくる。 生徒、教師が死んだり、女子生徒は慰…

2021年 11月 購入予定&注目作品

11月の刊行予定をチェックしました。 新作では河野裕先生の君の名前の横顔が1番注目作品です。 ひきこまりシリーズの作者の違うレーベルからの新作である護衛のメソッド ―最大標的の少女と頂点の暗殺者―も気になります。 他にはラブコメ好きには どうか俺を…

すべてがFになる

初森博嗣作品。有名作ですが、理系要素があるのでちょっと敬遠してましたが、かなり面白かったです。 確かに理系要素があり、トリックや事件に使われた部分で分からないところはあったがそれでも楽しめるように作られていたなと感じました。 タイトルのすべ…

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeフレイヤ

フレイヤにスポットが当たる回。 自由な女神像として完璧に気の向くままに生きていて、清々しさがある。 それでいて、思いやりがあるのは良いね。 フレイヤの神としての振る舞いにも、理由があって。 それは周りを振り回すこととは釣り合ってないように見え…

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

前から気になっていた。 アニメ見て、やっぱり読みたいなと思い読みましたが中々良いですね。 名を馳せた暗殺者が暗殺者として生き、暗殺者として死ぬ。 その後に異世界でも暗殺者になるとは。 異世界ということでスキルやらなんやらがあり、神の思惑で自分…

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編5

久しぶりに過酷な試験が来た。 クラス全員の意見を一致させる試験。簡単そうに見えて、問いによってはドツボにハマる試験でした。 茶柱先生の過去に繋がるもので、クラスの生徒の心が浮き彫りになってくるのが、また辛い。 坂柳が率いるAクラス以外は揉めて…

灰と幻想のグリムガル level.18 わたしは世界に嫌われている

ユメの師匠・イツクシマが登場。 あれ、この人こんなに頼もしかったっけ?と思ったら、ユメに振り回されているのを見ると落ち着くなぁ。 さて、今回も危険な旅が始まり、どうなることやらと思ったら、ランタとイツクシマの絡みに珍しさを感じたり、ハルヒロ…

密室蒐集家 文庫

密室のミステリーが読みたくなったので読みましたが、非常に満足度が高い短編集でした。 全てが面白い。 どの話も密室の事件で一貫していて、短編としての切れ味が冴え渡っているように思う。 ただ、ちょっと無理があるかな?という部分があっても、気にさ…

変人のサラダボウル

平坂読先生の新作は異種族が現代に迷い込み、巻き起こる群像劇。 異種族が現代に迷い込んできて、どう生きていくのか。主人公やその周りにどう影響を与えていくのが気になる始まりでした。 主人公はアラサー探偵の鏑矢。 鏑矢の元にサラが訪れたことで、探…

凜として弓を引く

タイトルと表紙が美しくて、ノーマークの作品でしたが読みました。 見事に期待以上に楽しめる作品で、やっぱり勘に従うのも良いですね。 内気な少女がある日、弓道と出会い、これまでとは違う経験をしていくうちに成長していく青春弓道小説。 主人公の楓が周…

こんな小説、書かなければよかった。

タイトルに強く惹かれて読みました。タイトルのように思ってしまうのは仕方ないかもしれないが、そこの先まで考えて、歩き出せたのは良かったです。 いったい、どういう意味か気になっていたが、読んでいて察しましたが、不幸な気持ちではなく幸せの方へ向…

名探偵の証明 蜜柑花子の栄光 文庫

名探偵のあり方を探求し続けたシリーズの最終巻。 前巻から登場した祇園寺が再び登場してきて、蜜柑と相方の日戸が振り回される。 蜜柑の名探偵として試される連続謎解きにカタルシスを感じつつも違和感があり、全てが収拾していく結末は見事としか。 途中…

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeリュー

ダンまちの世界観、キャラクターをより深掘りしていくクロニクルシリーズ第1巻。 大森先生、大変過ぎでは… リューさんが掘り下げられていて、本編で話は聞いていたギルドから指名手配されてから豊穣の女神で働くようになったきっかけについてのエピソードが…

狼と香辛料

有名作品で以前から気になっていたので、読みました。 行商人のロレンスが豊穣の神・ホロと出会い商売をしていく。 金の流れや商人としての生き方などは知れば知るほど楽しくなっていきました。 ファンタジーな世界観とシビアな経済観が混ざることで、知識…

虚構推理短編集 岩永琴子の純真

今回も短編集。中編も混ざりながらだが、面白さは損なわれておらず、どの話も思考を捏ねくり回す琴子の言葉に振り回されて痛快だった。 毎巻の如く、作品のコンセプトでもあるからだが、情報を拡大解釈するのが素晴らしい。 読めば読むほど、その発想があっ…

スロウハイツの神様(下)

上巻からの気になる伏線を回収しつつ、怒涛の畳み掛けで感情がぐらぐら揺さぶらて、疲れるのに読む手が止まらなかった。 上巻で、ん?と思っていた部分や謎だったことも全てひっくるめて描き切っているので、これ以上ないくらいの幸福な締めだったと思いま…

星詠師の記憶 文庫

阿津川先生の作品で唯一未読だったので文庫化して嬉しい。 厚い一冊ですが、最初の仲の良い兄弟が家庭環境に負けずに生きていこうという導入や被疑者を射殺してしまった刑事の行く末など、掴みが抜群でした。 また、未来予知という能力をここまで複雑にして…

スロウハイツの神様(上)

辻村先生の作品で何読もうかなと思ってたら、クリエイター達の同居生活ということで気になって手に取りました。 クリエイター達がそれぞれの目標やそこに至れてない現実が描かれている。そこのもどかしい気持ちは重たくのしかかってきます。 また、各々の心…

ブルーピリオド2

八虎が藝大を目指すためには親を説得するというのは大事なことで。 親の気持ちを受け入れて、自分の藝大への想い伝えることが出来たのは非常に良かったと思うし、グッときました。 藝大受験へ気持ちが上向きだったが、知らない知識や情報量、絵を描く感性や…

アニメ放送中!ブルーピリオド1

テレビアニメが始まったので読み返していこうかなと。 内容知っていても引き込まれる面白さ。 主人公・八虎が魅力的なキャラクターで、本気になれることがなく、頭も良いものだから達観している。 そんな彼が絵を描き喜びと出会い、本気になれる好きなもの…